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人事評価を知り絶望的になった時の処方箋

2015.02.17

3.今の職場=「仮の住まい」

 今の会社や職場は「仮の住まい」でしかない。そういう人も多いだろう。というのも、今後、60代の定年までずっとそこに残る可能性は低いのではないだろうか。たとえ、残ることになったとしても、その間に上司や先輩などの周囲の社員、取引先やクライアントなどは常に変わり続けるはずだ。当然、人事評価制度も変わっていくだろう。次の会社に移れば、そこには新たな上司や社員たちがいるわけで、ここでも、人事評価は変わっていくに違いない。

 つまり、今の会社や職場は「仮の住まい」であり、長い目で見ると、その時の評価は「流動的なもの」にすぎない。そんなものに、必要以上に一喜一憂するべきではないのではないか。人事評価は当然、大切なものではあるが、上司などからの「1つの見方」でしかない。他の上司が見れば、違う評価になることだってある。まさしく、今の職場は「仮の住まい」でしかないのだ。

4.評価は評価でしかない

 これは誤解をされていることだが、役員などになる人は評価が高いから、昇格したのではない。もちろん、同世代の中で上位1?2割には入っていたのかもしれないが、決してトップだったわけではないと思う。長年、企業を取材してきて、評価が一番高い人が認められ、役員や社長になっていくわけではないことがわかる。社長や会長、他の役員などが引っ張ったからこそ、役員に昇格することができたというケースが多い。

 これは、管理職や非管理職にもいえることだ。例えば、課長から部長になる時は、役員などの“引っ張り”がないと難しい。これは、新卒や中途の採用試験においても言えることだ。例えば、筆記試験の成績がトップだった人が、必ずしも内定を獲得するわけではない。社長や役員たちが認めないと、内定は出ない。つまり、評価は評価でしかないのだ。会社員の場合、上に上げてくれる人がいないと、幹部に出世することが難しいことを覚えておきたい。

 どうだろう。ここまで読むと、上司からの人事評価で低く扱われたとしても、打ちひしがれる必要などないことがわかるはずだ。「こんな上司には俺の価値などわかるまい」と堂々としていると、大した問題ではないと思えるようになる。ただし、上司や同僚の前で謙虚に振る舞うこともビジネスマナーであることを、お忘れなく。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。

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