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50年前の名車を新車で買って、50年間乗り続ける方法・続編

2015.04.14

■旧車との出会い。エンジン交換という革新

 しかし、成功する中で「自分でなければできない仕事か?」という疑問を持ち始め、心機一転“旧車・名車専門店”に転じることとなった。

50年前の名車を新車で買って、50年間乗り続ける方法・続編
本館に100台、別館に300台の名車が揃う。

 順調に販売数を伸ばす中で、ユーザーが旧車からリタイアするケースが増えていったという。度重なる故障で維持が難しくなり、購入したものの泣く泣く手放す人たちだった。扱っていた車種は『スカイライン』の旧車で通称“ハコスカ”(1968?1972年製、3代目C10型)や“ケンメリ”(1972?1977年製、4代目C110型)と呼ばれるタイプや『フェアレディZ』が中心だったため、「L型エンジン」のクルマが多かった。

 時はすでに90年代半ばとなっており、当時のスカイラインは「RB」と呼ばれるエンジンを搭載していた。たまたま工場にRBエンジンとL型エンジンが並んでいて、何気なく眺めていた渡辺氏はあることに気がついた。2つのエンジンの長さがほぼ同じだったのである。

 そこで、早速旧車のボディーにRBエンジンを搭載する。故障どころか日々のメンテナンスもほぼ不要という、予想外な効果も表われた。やがてエンジン交換は、ロッキーオートではポピュラーな仕様となった。

■“旧車を新しく”から“新車を旧車にする”革命

 エンジン交換で旧車オーナーの存続を保った渡辺氏が次に直面したのは、旧車価格の高騰という問題だった。稀少車として価値が高まり、グングンと車両価格が上昇していった。また、ユーザーにも変化が見られ“高くても良い旧車”を求める人も増えたという。

 渡辺氏はユーザーの求めに応じるため、エンジン交換だけではなく足回り(サスペンション系統)も現代車のものに交換するなどの対応をしていくが、同時に製作費も高くなり、ケンメリで3000万円を超えるリビルド車両もでてきたという。

 そこで、気がついたのが、エンジンや足回りを交換するのではなく、現代車両に旧車のボディーを載せたらどうだろうか? というアイデアだった。言うは易しで、同じ『スカイライン』でも、90年代のクルマとそれより20年も前のクルマとでは寸法が大違い。改造申請が許される範囲でのボディー交換は、現実的ではなかったという。

 ここで、氏の経歴がものを言うことになる。ボディーをFRPでオリジナル製作すると決め、設計を行なったのだ。かつて、トヨタ自動車勤務時代に培った技術がここで生きることになる。そうして誕生したのが『R32ケンメリGT-R』だった。

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