「人をダメにするソファ」。今、ネット上でこう評されて話題なのが、無印良品の『体にフィットするソファ』だ。2002年から発売されている『体にフィットするソファ』は、微粒子ビーズと伸縮性のあるカバーを用いた1人がけソファで、体の形に合わせて自由に変形するのが特徴。座り心地が評価され、発売当初は順調に売れていたが、やがて不振に陥り、一時は販売終了も検討されたほど。しかし、そんな危機を乗り越えて、本体が国内外合わせて、2013年に9万個、2014年に13万8000個も売れ、一時は品薄状態になった。突然の復活の裏には何があったのだろうか?
■「モノづくりコミュニティ」から誕生
『体にフィットするソファ』は、無印良品の「モノづくりコミュニティ」(現在は終了)から誕生した。「モノづくりコミュニティ」は無印良品を展開する良品計画が、消費者の声を反映しながらモノづくりを進めるためにつくった仕組み。同社の提案に消費者が投票する形で進められていった。『体にフィットするソファ』は「ものづくりコミュニティ」の第3弾として誕生した。
「すわる生活をテーマに、1人がけソファをイメージして5つのアイデアを提案したところ、体をあずける大型クッションに一番、票が集まりました。これが『体にフィットするソファ』になります」
このように語るのは、生活雑貨部ファニチャー担当カテゴリーマネージャーの依田徳則氏。この大型ソファの細部を詰めるため、「モノづくりコミュニティ」で消費者に提案を重ねていった。
良品計画
生活雑貨部?ファニチャー担当カテゴリーマネージャー
依田徳則氏