■Introduction
私はPCAudioにはプリアンプ不要派、しかし、DACのデジタルボリュームは嫌いなので、パッシブ式のボリューム『Level Pilot』を使っている。自宅のシステムを聴くには問題ないのだが、試聴機を借りて接続する場合、アンバランス出力しかないとやっかである。このボリュームは使えないので、Technics製の抵抗体回転型ボリュームを使って自作したアンバランスのボリュームとRCA/XLR変換ケーブルを使ってパワーアンプに接続している。これでは面倒だし、試聴環境が違ってしまう。何かいい方法はないかと探してみるとSM Pro Audio NANO PATCH+『Passive Volume Controller』を発見。入力はバランスで出力がアンバランスになるパッシブボリュームである。スタジオ用でコンパクトでなによりデザインがクールだ。出力はステレオ標準プラグ用なので、6.3mm/RCA変換ケーブルを作る必要がある。またはステレオミニの出力があるので、ここにRCA変換ケーブルを接続するか。よく見ると6.3mmはTRS出力とあるので、バランス出力されている! つまり6.3mm/XLR変換ケーブルを作ればバランス対応のボリュームとして使えるのだ。とここまで調べて変換ケーブル作るなら、『Level Pilot』のバランス出力にXLR/RCAの変換プラグを使えばいいのではと思い早速実行。すると変換プラグは音が悪くなることが判明。振り出しに戻る。
やはり、ここは基本に帰ってバランス/アンバランス対応のパッシブボリュームを探すことにした。白羽の矢を立てたのがエーワイ電子が作るEL SOUND『ECP-SS-2』である。ボリュームはアルプス電子『RK27』、通称ミニデテントを採用、ギャングエラーは-60dBでMAX3dBと高性能である。値段からいけば東京高音『CP2500』の方が良さそうだが、自作するとハンダ付けが超面倒くさいとか、いいケースがないとかいろいろ大変そうなので、今回は素直にメーカーの製品をお借りした。