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入局7年目の本音「私は諦めが悪いというか、滅茶苦茶負けず嫌いなんですよ」横浜市消防局・友岡杏奈さん

2018.11.06

吉田沙保里選手のようになれる!

「吉田沙保里みたいな女性もいるんだ。友岡さん、キミにできないわけがない!」

そう声をかけてくれたのは係長でした。なぜレスリングの吉田沙保里選手の名前が出てきたかというと、女性で特別救助隊員に合格するのは吉田選手ぐらいじゃないかと、署内で言われていたからで。係長は「同じに人間なんだから、本気で頑張れば絶対に吉田選手のようになれるはずだ」と。

実際にトレーニングの甲斐があって、腕立て伏せや懸垂の回数も上がってきたし、背筋力もついてきた。体力試験の結果が徐々に上がってきたのを見て、署内の上司や先輩や同僚は応援の声は高まっている。中には試験に落ちて悔し涙を流している私を目にして、「頑張ってトレーニングしているのを見ていたし、悔しい気持ちはわかるよ」と、もらい泣きしてくれた先輩もいました。

もう少し頑張ったら、特別救助隊員になれるかもしれない、そんな思いでトレーニングに励んでいる時でした。ある日、署内で懸垂の練習をしようと、鉄棒に飛びついた時でした。

痛っ!

ゴキッと音がして、右肩に猛烈な痛みが走った。病院で診察した結果は右肩の脱臼。

「骨が削れているので、手術をしないと厳しいですね」
医師にはそう告げられたのです。

右肩の脱臼、手術が必要、誰が聞いても致命的な怪我だと判断できる。が、友岡さんの負けず嫌いはハンパではなかった。大ケガを克服し、屈強な男でも体力的に難しい特別救助隊員の選抜試験を、彼女はどのようにクリアしていくのか。その詳細は後編で。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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