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小田急電鉄7000形LSEラストランに密着!最後の花道はサプライズの連続だった

2018.10.25

車内放送アナウンス体験

車掌室は左右両側にあり、中央は通路。

「ぜひとも7000形LSEの想いをぶつけていただければと思います」

松村車掌は11号車にて車内放送アナウンス体験開始を案内する。展望席つき車両の車掌室は、下り方先頭車の新宿寄りと上り方先頭車の小田原寄りに設置。中央は通路なので、限られたスペースの中で業務を行なう。

参加者は号車ごとに抽選した末、当選した乗客である。事前に台本も用意されたほか、体験終了後は松村車掌が乗客のフォローを添え、健闘をたたえていた。

ここでアナウンス体験の一部を御紹介しよう。

○台本(男子小学生)

「本日も特急ロマンスカーを御利用いただきましてありがとうございます。〈はこね2号〉新宿行きです。まもなく、海老名、海老名です。海老名の次は町田に停まります。お出口は左側です」

○フリー(名古屋市出身の男性)

「皆様、本日も特急ロマンスカー7000形さよならツアーに御乗車いただきましてありがとうございます。

この列車、LSEは、私が生まれ育った名古屋の名鉄(名古屋鉄道)の中でも、大好きだったパノラマカー(7000系)にそっくりで、大学生になって、神奈川にやって来たときに、この1階に展望席、その上に展望台(運転室)を設置したLSEを見て、また、この列車もひと目ボレいたしました。

VSEやGSEもシャープなデザインで大好きなのですが、この丸みを帯びた優しいデザインのLSEがやっぱり、1番大好きでございます。

また、列車のラストランのひとときを、この皆様と御一緒できること、とても嬉しく思っております。

残りの旅路も短くなってまいりましたが、皆様でこの旅を楽しみましょう。

6号車の客より御案内いたしました。ありがとうございました」

“「引上線」という名の新しい世界”へ

「御案内いたします。まもなく、この電車は小田原に到着いたします。この電車は、まもなく、小田原に到着いたします。7番ホームの到着となります。

お出口は左側、ですが、本日は扉が開きませんので、御了承ください。7番ホーム到着となります

また、小田原駅から先ですね、皆様、本来は入ることができない引上線へ、そのまま御案内いたします。どうぞお楽しみください」

松村車掌はまもなく小田原に到着することを告げると、13時59分、小田原7番ホームに到着。ここは小田原線と箱根登山鉄道の境界駅のほか、JR線、伊豆箱根鉄道大雄山線の乗換駅だ。ホームでは7000形LSEの到着を待っていたレールファンも。新宿に比べると人の数は少ないが、後続の特急ロマンスカー〈はこね19号〉箱根湯本行きで、小田原へ乗り込むレールファンもいるだろう。

引上線に到着。右側の線路は箱根登山鉄道。

7000形LSEの座席はリクライニングシート。

14時02分、引上線に向けて発車。ゆっくり進み停止。ここで進行方向が変わり、展望席を除き座席の向きを変えるほか、1人参加者は窓側席と通路側席を交代する。

※続きは後日お伝えします。

【取材協力:小田急電鉄、秦野市】

取材・文/岸田法眼
2018年9月7日、初の著書『波瀾万丈の車両』が発売。

 

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