新型V60は高速走行中の静粛性もまずまずのレベル。XC90やXC60、そしてアウディA4アバントほどではないが、ロードノイズ、風きり音を含め、抑えられている。
今回、新型V60で箱根を往復したのだが、往路の高速走行、乙女道路、芦ノ湖スカイラインを含む山道走行での直進性の良さ、安心感に満ちた操縦性の懐の深さ、鉄壁の安定性の高さから、運転によるストレスはないに等しかった。
また、復路は東名高速道路の集中工事渋滞に見舞われたものの、シートの掛け心地の良さ、渋滞対応のACC(アダプティブ・クルーズコントロール)や車線維持支援機能のパイロットアシストの絶妙な制御、ブリスと呼ばれるブラインドスポット・インフォメーション、そして前席マッサージ機能などによって、これまた疲労感、ストレスは最小限。
欧州ステーションワゴンを狙っている人にとって、世界的に勢いあるボルボの新型V60は、ダイナミックな走行性能、ラゲッジの使い勝手の良さ、世界最高峰の先進安全支援機能の充実度もあり、まさに今、買いの1台だ。
愛犬2頭とステーションワゴンでドライブする機会も多いボクにとって、愛犬用アクセサリーも充実する新型V60は、先進安全支援機能やナビ、TVなどフル装備で499万円(T5 Momentum)からの価格を含め、理想のステーションワゴンだと思えたのも本当だ。XC90、V90、XC60などの試乗(マッサージ)経験から、個人的に前席マッサージ機能は絶対に外せないので(本格的なもみ心地である)、もし愛車にするなら、それが装備される599万円のT5 Inscriptionとなるのだが・・・。
ボルボV60
https://www.volvocars.com/jp/cars/new-models/v60
写真/ 福永仲秋(V60)
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。