「主要コイン」で手堅く、「ICO＆草コイン」で大儲け!?バブル崩壊後の仮想通貨の攻め方

来年のビットコインは最高値更新の可能性も

ーー相場にプラスの材料も多いことがわかり、ホッとしました。そこで、今後の見通しを聞きたいと思います。ビットコインが、昨年の最高値を更新する可能性はあるのでしょうか？

田代　私は、来年の前半にも超える可能性があると見ています。ただひとつ前提条件があって、仮想通貨の「ETF」が取引所に上場されることです。ETFというのは投資信託の一種で、これが上場されて取引できるようになると、大手の金融機関が一気に取引を開始すると見られています。上場が実現すれば、ビットコインは最高値を更新する可能性が高いでしょう。

坂元　私もETFの動向がカギを握っていると思います。現在、いろいろな業者が、米国の金融商品の取引所に仮想通貨のETFの上場申請を行なっています。

あらしょー　今、仮想通貨投資をしている人は、このETFの動向しか見ていないです。現状は、いくつものETFが上場の申請をしていて、認可の判断が先送りされている状況で、そのたびに投資家が一喜一憂している感じですね。

田代　また、現在1ビットコインは70万円台を推移していますが、ここから先はそれほど大きくは下げないと思います。60万円台はあると思いますが、ポジティブな材料も出てきているので、60万円を切ってさらに下落する可能性は低いのではないでしょうか。この辺の価格の動向は、需給ぐらいしか売買の材料が存在しないことから「割高、割安」と判断しにくいのですが。

あらしょー　正直言って、これから投資を始める人がうらやましいです。僕の周りの個人投資家たちも、資金があればもっと投資したいと思っている人がほとんどです。

ーービットコイン以外の通貨への投資は〝アリ〟ですか？

田代　私はアリだと思います。先ほどお話ししたように、ビットコイン以外の通貨が普及する可能性が出てきています。ですので上のポートフォリオのようにビットコインをメインにして2～3種類のアルトコイン（ビットコイン以外の仮想通貨の総称）を組み合わせる、分散投資をしてもいいと思います。

坂元　仮想通貨のETFも、数種類の通貨を組み合わせたポートフォリオになっています。仮想通貨の分散投資はこれからの主流になっていくのではないでしょうか。

ICOや草コイン一攫千金のチャンスも

ーー昨年は〝億り人〟が続出しましたが、今年はやはりそんな状況ではない感じでしょうか？

坂元　「ICO（アイシーオー）」と呼ばれる仮想通貨を使った資金調達の手法があるのですが、そこで発行されるコインでは暴騰するものが実際にいくつもありました。うまく投資できた人は、かなりの利益を上げているはずです。

あらしょー　ビットコインなど主要な仮想通貨の値動きがおとなしくなってしまったので、ICOに移行する人は増えていますね。あとは、いわゆる「草コイン」ですか。仮想通貨は1500種類以上あって、聞いたこともないようなコインが無数といえるくらいあるんです。

　そして、その玉石混交の中から、たまに価格が急上昇するコインが出現するんです。数千倍とか数万倍とかいったレベルで。そうしたロマンを求めて、草コインに投資する人は結構います。まあ、「宝くじ」をやるような感覚ですね。特に、ビットコインの下落で大きな痛手を負った人とかは、小さい資金でいくつもの草コインを拾っておいて爆発するのを待っています。

取材・文／松岡賢治