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セパレート化が進むハイエンドオーディオ、外部クロックによる音質の違いを徹底比較

2018.10.05

BNCケーブルの違いで音は変わるのか?

もっとも高音質だった『UD-505』+『REF10』の組み合わせで、今度はBNCケーブルの交換による音質変化を確認した。USBケーブルや同軸や光デジタルケーブルでも音質が変わるのだがら、クロック信号用ケーブルで音が変わっても不思議ではない。予想より音質の変化は大きく、外部クロック選びはケーブルの選択の重要なことを実感した。

用意したケーブルは下記の7種類である。自作ケーブルは荒川さんの手作りである。

自作ケーブル(FUJIKURA 3D-3V)切り売り約100円/1m当たり
自作ケーブル(日本テレガートナー RG-316)切り売り660円/1m当たり
Empire『RG316』アマゾンで購入(1480円プラグ付き)
自作ケーブル(FUJIKURA RG58A/U)
サイバーシャフト『RG58A/U』1922円/0.5m
サイバーシャフト『セミリジッド・ケーブル0.5m』4320円
SAEC『DIG-T50』2万7000円(税別)/1m

●自作ケーブル(FUJIKURA 3D-3V)と(FUJIKURA RG58A/U)

『RG-58A/U』(写真ブラック)は落ち着いた音で地味、音色はウォームでホルンの音が良かった。『3D-3V』(写真グレー)はウォームで音に厚みがあってダイナミックだ。

●Empire『RG-316』と自作ケーブル(日本テレガートナー RG-316/U)

どちらも同じケーブルを使って作られたケーブル。RGケーブルはミルスペックMIL-C-17に準拠した同軸ケーブル。内部導体は銀メッキ Copperウエルド線で絶縁体はフッ素PTFE、外部導体は銀メッキ軟銅線編組、仕上がり外径2.5mm。しなやかで細目のケーブル。自作ケーブル(写真外周)は高域のヌケが良く、解像度が上がる。明るくスッキリした音。Empire(写真内周)ではメリハリがあって、高域のヌケは自作ケーブルよりも悪くなる。

●サイバーシャフト『RG-58A/U』と『セミリジッドケーブル0.5m』

RG-58A/U』はJAN-C-17とMIL-C-17に準拠、防衛省仕様DSP-C-3102にも準拠した高周波ケーブル。内部導体はスズメッキ軟銅線、外部導体はスズメッキ軟銅線一重編組、絶縁体はポリエチレン充実絶縁。外径は5mm。サイバーシャフトのケーブルは1本ずつSWR特性を測定した試験成績書が添付される。『セミリジッドケーブル』はRG402を使用、外部導体が金属のパイプ構造になっており、耐震性能に優れている。

『RG-58A/U』(写真ブラック)は透明感があり、今まで一番自然な音。ダイナミックな表現が得意。『セミリジッドケーブル0.5m』(写真外側)は外導体に銅パイプを使用、さらに透明感が上がり、S/N感がいい、やや硬質な音になる。私はこのケーブルが一番好きだった。

●SAEC『DIG-T50』

http://www.saec-com.co.jp/product/dig-t50/

ハイエンドケーブルメーカーのサエクの製品で1mで2万7000円と今回で一番高価なケーブルになるが、同社の中ではコストを抑えたハイコスパな入門クラスに位置する。1次シールドに銀メッキ高純度銅線、2次シールドにスズメッキ高純度銅線を使い、シースはPVC、導体絶縁材はEPTFE、外径は6.5mmでBNC端子はT.M.W.製。

接続した途端、ボリュームを上げたように感じられる情報量の多さが特徴。音場感が向上して音楽がより立体的に再生される。音の粒立ちが良くなり、もともとDACもっている特色がより明確になった。ケーブルとしての色付けが少なくニュートラルなタイプだ。

写真・文/ゴン川野

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