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セパレート化が進むハイエンドオーディオ、外部クロックによる音質の違いを徹底比較

2018.10.05

Report

外部クロックを使うには、外部クロック対応DACが必要である。もともとハイエンドまたはプロ用機材向きの機能なので、対応機器は少ない。また、外部クロックの仕様が厳密に決まっていないため接続できても同期できない場合もある。この辺りはまだ発展途上という印象を受けるが、外部クロックのWebサイトの対応製品リストなどを参照にしてよく検討してから機種を定めればいいだろう。

今回の試聴には、DACにTEAC『UD-505』を使用、外部クロックにTEAC『CG-10M』を使っている。この純正ペアに対して、クロック専門メーカーのサイバーシャフト『超高精度OCXO搭載 10MHz Premium OP14』、1万7604円で購入したGPS機能付きの中華製『梧桐电子 GPSDO-10MHz』、ドイツ製の最新モデル、ヒビノインターサウンド『MUTEC REF10』を比較する。BNCケーブルにはSAEC『DIG-T50』を使用した。

●TEAC『UD-505』+『CG-10』は硬質で解像度の高い音

『UD-505』はデュアルモノ構成のバランス出力対応DACで、AK4497を左右に1基ずつ搭載。粒立ちがよく、情報量が多く低域まで解像度が高く、音場感に優れた音が特徴のモデルである。実勢価格約16万円で外部クロックに対応。充分高音質に思えたのだが『CG-10』を接続すると、さらに情報量が増えて緻密な音に変身。接続を外すと音数が減ったように思えてくる。シンバルの音はシャープに、ピアノの音はクッキリして、立ち上がりもよくなり、さらに音離れがよく、音場も広くなったように感じられる。ここで早くも外部クロックの威力を実感。とは言え純正ペアなので音が良くなって当然とも思える。

『CG-10』はクロックに恒温槽と呼ばれる金属容器に水晶発振器を収めてヒーターで温度を一定に保つOCXOを採用。温度変化による変動を±3ppb以内、周波数精度±0.1ppm以内というスペックを実現したという。実勢価格約16万円。

『CG-10』には4系統の出力がある。その右側はメーター照明の明るさ調整ダイヤル。

●『超高精度OCXO搭載 10MHz Premium OP14』は中高域の解像度アップ!

『OP14』はリサイクルしたOCXOの中から特に精度の高いユニットを選別して個別に長期間測定したものを採用。短期安定度は0.00065ppb/sec以下に抑えられている。電源にもこだわり、整流回路にSiCショットキーバリアダイオード、大容量低ESRコンデンサー、OSCONを採用している。『OP14』は販売完了で販売時の価格は約9万円、現在はさらに高性能な『Ultimeate OP10-OP20』が登場している。

その音はさらに楽器の輪郭がクッキリとした感じで、『CG-10』と比較すると中高域に効果があった。音色は明るく、ピアノの音がよく聞こえるようになった。音にメリハリが付いたせいか弱いドンシャリ傾向に感じられた。

リアパネルはシンプルで出力は1系統、あとはACインレットがあるだけだ。

●『梧桐电子 GPSDO-10MHz』は厚みのある低域が魅力

『GPSDO-10MHz』はebayに多数出品されており、GPSの電波での制御ができるクロックで発振器はOCXOを採用。10MHzのサイン波と1PPSの矩形波を出力している。他の外部クロックは基本、矩形波だが本機はなぜかサイン波である。ACアダプターとGPSアンテナとケーブルが付属して送料無料で約1万7000円と破壊的低価格である。

音には期待していなかったが、中低域寄りのバランスで厚みのある音になった。それに対して高域はガサガサと荒れた感じで、全体の解像度はあまり変化がなかった。スタジオ内での試聴のため、肝心のGPS機能が使えなかったのが残念だった。

●『MUTEC REF10』で別次元の高音質に驚く!

『REF10』はドイツ国内でハンドメイドされたOCXOを業界最高水準に高めて採用したという。MUTECと言えばUSB接続でリクロックができるマスタークロックジェネレーター『MC-3+USB』で有名なメーカーである。実は今回『MC-3+USB』も、お借りしたのだが時間切れで試聴できなかったのだ。話を戻すと『REF10』は『MC-3+USB』にも接続できる。この方法なら外部クロック非対応のDACでも使えるようになる。『REF10』の出荷時の周波数精度は±0.01ppm未満で、10日間稼働後のエージングで±0.0005ppm未満(1日当たり)になる。インピーダンスは50Ωと75Ωに対応。実勢価格約37万5000円。

クッキリとフォーカスが合った音になり、小型2Wayスピーカーが真価を発揮する音場感が実現された。よく言われるスピーカーの存在が消えて音楽が空間に描き出される感じである。今までの外部クロックは聴き比べれば確かに違うね、というレベルだったが、本機は一聴して音の違いが分かった。これが外部クロックの実力かと驚いたのだが、冷静に考えるとDACと外部クロックの合計価格は56万円であり、PS Audio『DSDAC Jr.』とかMYTEK『Brooklyn DAC+』も買える値段なのだ。その一方では『REF10』の価格からすれば100万円クラスのDACと組み合わせた方がバランスがよく、さらなる高音質が期待できるに違いない。外部クロックの世界はなかなか奥が深い。

リアパネルにはズラリとBNC端子が並ぶ。左の2系統が50Ω接続、残りの6系統は75Ω接続の端子となる。

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