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部下を必ずつぶしてしまう上司の特徴とは

2018.10.04

自己批判をさせる

 部下を潰しまくる上司は、部下に「自己批判」をさせる傾向がある。上司である自分のメンツをつぶしたことを認めさせ、反省させる。1対1で話し合うときなどに、こう詰め寄る。「今、どう思っているんだ?」「どこがいけなかったのか、わかっているのか?」…。部下が何かを答えると、さらに追及する。「その言い分は、俺へのあてつけか?」「何を言っているのか、わからない」…。

 要は、部下が何も答えることができないところまで追いつめて何も言わせないようにする。これで、論破したと思い込んでいるふしがある。ところが、皆の前ではこんな脅しに近いことはしない。つまり、使い分けているのだ。

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 こういう上司は、部下がストレスを抱え、精神疾患などになったとしても、態度を変えることはほとんどしない。むしろ、「あいつは、もともと、心の病だった」などと言い、自分を正当化することすらある。仮に「心の病」であったことをあらかじめ承知していたのならば、一段と状況は深刻になる。

 いずれにしろ、「常に自分は正しく、常に部下が悪い」という考えに凝り固まっているから、悪びれたものがない。むしろ、何かがあると必ず、「あの社員は前の部署のときから、こうだった」などとうそをついたり、ねつ造をしたりして、自分がいかに正しいかを押し通そうとする。一方で、自分よりも上にいる役員や社長の前では、「いい上司」であろうとする。上の人の顔色をうかがうことは会社員である以上、多少は仕方がないとしても、それが行き過ぎると、やはり、問題ではある。

 上司が部下を厳しく鍛えることそのものはむしろ、当たり前のことであり、責められるべきものではない。大切なことは、本当に育てようとする気があるのか。そして、育つということは、上司である自分よりも上のところに行くこともあること。それを本気で認めることができるか否か、だ。

 残念ながら、多くの上司が部下が自分よりも優秀になり、上に上がっていくことを積極的には認めようとしない。だから、つぶしてしまうのだ。問題の本質は、実はこのあたりにある。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)などがある。

※記事中のデータ等は取材時のものです。

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