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職場で失言した時の事後フォロー術

2018.09.23

職場で失言をしてしまい、真っ青になった経験はないだろうか。もはやこれまで、といった事態になることも。しかし、事後フォロー次第で大きく状況は転じる。そこで職場でのよくある失言について、事後フォロー術をビジネスマナーの専門家に聞いた。

職場での失言あるある!事後フォロー方法

職場における次のよくある失言について、事後フォローの方法を戦略的マナー講師でキャリアコンサルタントの尾形圭子さんは次のようにアドバイスする。

1.「何歳に見える?」と目上の人に聞かれ、だいぶ若めに言ったつもりが、実際より5歳ほど上の歳だった。

●おすすめの事後フォロー「サラッと話を続けるパターン」

「相手が『何歳に見える?』と聞くということは『若く見られたい(見えるはず)』という気持ちが表れています。実際より上に言ってしまったら『えー!品格を感じますので!』などと言ってフォローする手もありますが、下手な言葉はわざとらしく、傷口をどんどん広げてしまいます。さらりと話を続けるほうがベター。ただ、その人のことをまったく無視するのも不自然です。例えば『あっ、じゃあ〇〇さんのファンだったりしますか?』『私、〇が大好きでいつも聞いているんですよ』など、できれば関連する話題を投げかけると、そこから違う方向に話が流れていくでしょう。複数人だったらさらに話題は展開していきます。

基本的に、『何歳に見える?』と聞かれたら、『う~ん、年齢不詳ですよね~』『私よりは上ですよね?』と冗談めいて言うのが当たり障りなくおすすめです。

2.てっきり新人が作った資料と思い「この資料誰作ったの?」と文句を言ったら、上司が作ったものだった。しかも上司にその発言が聞こえていた。

●おすすめの事後フォロー「笑って切り抜けるパターン」

「部署内の上司なら、この程度は笑って済ませたいもの。逆に『申し訳ありません』と謝ってしまうと、上司は『恥をかかされた』と思い、気まずい空気になってしまい、周りも凍りつきます。そこで間一髪、『失礼しました。主任!見てください、〇〇が抜けています。修正しますので、あとで確認していただけますか』と言うことで、一瞬凍りついた空気が緩むはずです。なぜなら、具体的な指摘があること、確認を求めることで上司のプライドを守っていること、そして何より“笑って済ませる範囲内のこと”になるからです。状況や関係性にもよりますが、上司は『ああ、ごめん、ごめん。頼むよ』と言ってくれるはず。

資料を見て『何これ』と思っても、すぐにカッとならずに、まず周りの人に『これ誰が作ったか知ってる?』と小声で聞いてみることをおすすめします」

3.40代の独身女性社員がいるのに、「やっぱり結婚式でウェディングドレスが映えるのは30代までですよね。」と聞こえる声で言ってしまった。

●おすすめの事後フォロー「サラッと話を続けるパターン」

「他の人との会話であれば、この場合はスルーしてしまうのが一番です。なぜなら、40代独身女性社員は自分のことととらえていないこともあるからです。またその女性は『自分に気を使っていない』と感じているかもしれませんが、あえて触れて欲しくはないはずです。早く通り過ぎて欲しい話題だからです。

ここでウエディング関連で話を膨らませてしまうと、40代独身女性社員は傷ついてしまうことも。ちょっと話題を変えて、みんなが話せる内容にしましょう」

4.不妊治療中と知らず、上司に「子ども作らないんですか?」と言ってしまった。

●おすすめの事後フォロー「状況に合わせてしっかり謝るパターン」

「これは非常に傷つく言葉です。状況に応じてしっかりと謝りましょう」

(1)上司からその場で「なかなかできなくて…」と言われた場合

「『申し訳ありません。本当に失礼しました』と心から謝って、それ以上は触れないこと。『大変ですね』や『治療って大変なんですよね』などと言うのもNG。フォローする言葉と自分は思っていてもさらに相手は傷つくことがあります。謝るだけで口を慎むのがベストです」

(2)その場では上司の言葉がなく、後で同僚から事実を聞かされた場合

「上司が手が空いたとき、そして周りに誰もいないときにしっかり謝りましょう。当日中に必ず行います。謝罪のポイントは、『知らなかったこととはいえ、本当に申し訳ございません。これからは口を慎みます。本当に失礼いたしました』としっかり謝り、『悪気はなかったんです』などや、変な励ましは入れないこと。真摯に謝る他に方法はありません。

プライベートなことは、楽しい話題と自分では思っていても、相手にとっては辛いこともあることを忘れずに」

5.部長を呼ぶつもりが「課長」と言ってしまった。

●おすすめの事後フォロー「謝る+サラッと話を続けるパターン」

「『申し訳ありません!失礼致しました!』と深いお辞儀をして謝罪。そして『〇〇部長、△△の件でご報告がございます。恐れ入りますが5分ほどお時間いただけますでしょうか。』と『名前+役職』、そして丁寧な言葉で用件を話し始めます。

間違って呼ばれることは自分の存在が薄いと感じ、相手は心理的ショックを受けます。特に上司としては許しがいたことです。ですから、しっかり謝り、単なる言い間違いであることを示すために、役職だけではなく名前も呼びましょう。さらに尊敬の念を示すためにも丁寧な敬語は必須です。弁解は無用。状況によっては再度しっかり謝りましょう」

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