熊本地震で得た教訓
ところで、先の熊本地震による地下水への影響はどうだったのか?
「地震により若干の濁りが出たり、湧水量が減ったところがありました。しかし一時的なものがほとんどでした。断水も給水パイプの破損によるものが多く、幸いなことにご心配いただいたほどの地下水被害は出ませんでした」(廣瀧さん)
とはいうものの、いざという時に水が出ないでは困る。なんせ熊本市民は地震が起こるまで一度も水に困ったことがない人ばかり。念には念を入れ、昨年5月~今年1月に災害用井戸協定を結んだという。
「市内には口径の大きな井戸だけで2400あり、そのうち大きな企業さんが所有する88本を、災害時の非常用井戸として無償で利用させてもらう協定を結びました」
備えあれば憂いなし。さすがです!
取材協力:熊本市環境局環境推進部水保全課
文・写真/西内義雄(医療・保健ジャーナリスト)