各事業者の現状
ホームドアの設置などについて、7鉄道事業者にお伺いした。
内容は(1)今後導入されるホームドアについて、(2)TASCの導入予定について、(3)ホームドア設置の費用、(4)以降はその他とした。
○小田急電鉄
(1)製造会社やタイプは未定。また、各駅の整備順序や具体的な整備年度についても今後検討を進める。
乗降人員10万人以上の駅の多くに、車両の乗降用ドア位置の異なる特急ロマンスカーが停車することから、近年、同業他社で試験している、新たなタイプの技術開発動向なども参考にしながら、整備を推進していく。
(2)今後、ホームドアの設置にあわせて導入してゆく。
(3)「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき、ホームドア整備に係わる補助金について、国、自治体と協議を進めていく。
交付の可否は未定だが、交付される場合はTASC装置以外の設備に対して、東京都内のホームドア設置の場合は、国が事業費の1/3、自治体が事業費の1/3の計2/3の補助割合となる。ただし、自治体の交付額は1ホームあたり6000万円が上限額となる。TASCについては、国の補助制度はある。
神奈川県内のホームドア設置については、国が事業費の1/3、自治体が事業費の1/6の補助割合となる予定。
なお、小田原線代々木八幡―梅ヶ丘間のホームドア整備にかかる投資額については、工事費総額で概算43億円程度を想定している。
(4)東京メトロ千代田線綾瀬―代々木上原間のホームドア設置後も、特急ロマンスカーの運行は継続の予定(東京メトロでも同様の回答を得た)。
○京王電鉄
(1)1日利用者10万人以上の駅や、オリンピック、パラリンピック競技大会の最寄り駅である京王線飛田給駅にホームドア整備の計画を予定している。
整備するホームドアの種類については、京王新線新宿駅、井の頭線渋谷駅、京王線飛田給駅については可動式ホーム柵を予定している。その他の駅(京王線と井の頭線の明大前駅、京王線下北沢駅)については、現在のところ未定。
(2)現在のところ、TASCの導入はない。
(3)現在工事を進めている京王新線新宿駅、京王線飛田給駅、井の頭線渋谷駅については、国や自治体から補助をいただいている。