さて、ここでは、プロの道具として用意されたG、Lグレードに加え、仕事からレジャーにまで対応し、ホビーユーザーにも向くスタイリッシュな+STYLEグレードのハイルーフ版FUN、およびシリーズ唯一のロールーフ版のCOOLがある中で、+STYLECOOLのターボモデルに試乗した。具体的にはN VAN +STYLE COOL Honda SENSINGである。渋く、アウトドアなどにもってこいのボディカラー、ガーデングリーンメタリックが選べるのは+STYLEのみである。
試乗したN VAN +STYLE COOL Honda SENSING
N VANのパワートレーンは基本的に極めて出来のいいN BOXのものを利用している。ただ、NAモデルはエンジン、CVTともに働くクルマ対応として日常域の低速寄りにチューニング(N BOX=58ps/7300rpm、6.6kg-m/4800rpm、N VAN=53ps/6800rpm、6.5kg-m/4800rpm)し直されているのに対して、ターボのほうはほぼN BOXと同じ(N BOX&N VAN=64ps/6000rpm、10.6kg-m/2600rpm)・・・というところに違いがある。
軽バン専用の12インチタイヤを履く(N VAN全車)ターボモデルを走らせれば、発進から約2000回転までの領域で、ゴロゴロしたエンジンフィールが気になるのは、N BOXもN VANもまったく同じ。これはN BOX、N VAN開発陣も認識している要改良点である。
ただし、出足からの一段とトルキーな走行性能は、なるほど、ターボモデルならでは。車重はN BOXとほぼ変わらないため、加速性能の余裕もN BOXと同じと考えていい。しかも、実燃費はストップ&ゴーが連続する市街地ではNAモデルが優位に立つものの、すいた郊外路、高速道路では意外にもターボがほんのわずかとはいえ、優勢になる。それは同じ速度で巡行、加速したときに、ターボのほうが低回転でまかなえるからである。