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入社5年目社員の本音「どこに異動になってもいい。もう行きたくない部署はない。」東京税関・熊田みずえさん

2018.08.03

仕事に必要なのはモチベーションじゃない

申告の問題点を指摘した時、輸入者が私たちの説明をきちんと理解して、改善してくれると嬉しいのですが。私にとって辛いのは、「何を言っているのかわかんないけど、法律で決まっているんなら従いますよ」と、冷たい口調で言われた時で。

私の説明が足りなかったのかな、きちんと説明ができていなかったのではないか……。公務員として、役目は果たしたのかもしれませんが、そんな悩みが私の中に溜まっていきます。また、申告漏れを指摘され修正した業者が、同じ間違いを起こしたりするとーー。

私はこの仕事に向いてないんじゃないか、辞めようかなという思いが、脳裏をよぎったりすることも正直、ありました。

「私、モチベーションが上がらないというか、この仕事のやり甲斐が、わからなくなる時があるんです」上司にそんな相談をした時のことです。

「熊田さん、仕事に必要なのはモチベーションじゃないぞ」「モチベーションじゃない…?」「必要なのはプロ意識だ」と。「公務員としての仕事なんだよ。やりたいやりたくないとは別のものなんだ。好きなことだけしたいなら、公務員を辞めて給料もらわず遊んでいろ」と。

上司にそう言われて、私の中でハッとするところがありました。

将来的に税関の中でどこに異動になってもいい。もう行きたくない部署はない。公務員として公的な仕事に、プロ意識を持ってやっていこうと。

今は税務調査のような仕事なので、どうしても訪問先の輸入者が、何か悪いことをしているのではないかという目で見がちです。でも私はきちんと説明し納得してもらえば、その輸入者は次から税関の申告に関して、過ちはしないと信じています。

今後もその気持ちを忘れずに、やっていきたい。でないと、公務員になった意味がないような気がします。私は利益を度外視して、みんなの生活に関わる仕事に就きたいと、公務員を選んだのですから。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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