ボクサーパンツ(前閉じ)2300円~/ブロス
稲積:ビジネススタイルなどでは、パンツの上にボトムスを重ねて、肌着とホワイトシャツをたくし込んでから、ベルトでウエストを締めますよね。これが男性の腰回りに、汗がたまりやすい理由なんです。この「ダブルエアースルー機能」を採用したモデルは、フロントとバックにメッシュ素材を使用。動くたびに空気が下から上に抜け、蒸れを軽減する機能(バックエアスルーは特許取得、フロントエアスルーは意匠登録)を採用しています。
〝寄せて上げる〟要領で男性部をグラマーに魅せる独自設計も採用。
稲積:「ポジフィット構造」に「ダブルエアースルー機能」、裾がズレ上がりにくい「股下L字設計」など設計面での機能のほかに、吸水速乾、接触冷感、保温、吸湿発熱、発熱、抗菌防臭といった素材自体の機能も『BROS』は採用しています。こういった日常を快適にする機能を踏まえたパターンを固めたら、次は見た目のデザイン性。商品化の1年前から企画を練りますので、男性のアウタートレンドやトレンドカラーを踏まえ、シーズンごとにテーマを掲げて、常に流行に合わせた提案ができるように心がけています。
前田:リブランディングしてからは、明らかに柄の要望が増えました。色や素材の組み合わせ、それから男性では気づかなかった問題点を指摘してくれるところも、女性デザイナーを起用する『BROS』ならでは強みなんです。私自身のことで言えば、弊社は女性下着を主力にしているので、やっぱり男性が口を挟める部分は少ないんですよ。でも、男性下着となれば、話は別で、自分の悩みや気づきを意見できるのがうれしいし、寄せられたユーザーの皆さまの声を新商品に反映できるのが魅力ですね」
『BROS』の使命は、男性下着のニュースタンダードを作ること
――『BROS』を通して、世の男性に伝えたいメッセージを聞かせてください。
前田:男性は女性と同じくらい、下着に対する強いこだわりを持っています。ただ、不満があっても、アンダーウエアってそういうものだから、と諦めている方が多いんじゃないでしょうか。『BROS』なら、これまで見過ごしてきた悩みを少しは解消できるんじゃないかと思っています。
稲積:何となく流れの中で購入されている男性下着ですけど、男性自らが楽しみのひとつとして、下着を選んでいける時代にしたい。下着で日本の男性を支えたい。男性下着の代名詞として語られるようなヒット商品不在の現状ですから、『BROS』が新しいスタンダードとなって、下着を語れる男性をもっと増やしていきたいですね。
取材・文/渡辺和博 撮影/田中麻以