目先の成果だけでなく心や生活をバランス良く
さて、実際に目標達成シートが完成したら、実行に移す前に、そのシートがどれだけ有益かどうか確認しよう。良否は、設定した64の実践思考を、心・技・体・生活の4項目に振り分けて判断する。
「例えば、基礎思考が〝技〟に属していたとしても、その実践思考が〝心〟に関する行動である場合もあります。実践思考もまた4項目にバランス良く配分されていれば、良いシートだと言えるでしょう。初心者の方が作成すると、どうしても、目先に見える成果=技の実践思考が多くなる傾向があります。だから、最初に実践思考を設定する際、心や生活に関する行動を意図的に組み込むよう意識するとうまくいきます」
あとは、目標達成に向かって実践思考を積み重ねるだけ……と思ったら大間違い。この目標達成シートの肝は、むしろ、シートを完成させた後の作業にある。
「シートには直接書き込むのではなく、付箋を使って貼り付ける方法を強くおすすめします。それは、簡単に貼ったり外したりできるから。習慣化できた実践思考は、シートから外して、新たな項目に入れ替えましょう。そうやって、シート自体をブラッシュアップしていくんです」
メディアなどで公開されている大谷のシートは高校1年生の時に作成したもの。この後、彼はそういう作業を続け、3年生時には、より完璧なシートを作り上げたという。
明確な目標設定と、正しい努力が目標達成の近道。大谷が実践したメソッドで、まずはビジネスやライフスタイルなど身近な目標からチャレンジしてみませんか?
原田隆史さん
原田教育研究所代表。ビジネスパーソンやアスリートなどを独自の「オープンウィンドウ64」というシートを用い指導。著書に『一流の達成力』(フォレスト出版)など。
文/編集部
※記事内のデータ等については取材時のものです。