■車両洗浄乗車体験
車両撮影会の隣に、定員制イベントブースの車両洗浄乗車体験に使われる10000系が止まっている。車両の洗浄は10日以内に1度のペースで行なわれるという。
来場者は車両洗浄の様子を車内から観察するもので、車内放送で「絶対に窓を開けないでください」を繰り返す。洗車中に窓を開けると、車内の至る部分が濡れてしまうほか、車両故障の原因にもなる。
発車すると、ゆっくりした速度で進む。“動く電車”を撮影する人もおり、めったに撮れないシーンを楽しんでいる様子だ。
いよいよ車両自動洗浄装置へ。猛烈な勢いで水が噴射し、1両あたり約20秒で通り抜けてゆく。
10両が通り抜けると、停止して折り返す。進行方向が変わると、もう1回洗車を受け、参加者も“アンコール”に大喜び。この日は4回実施され、当該車両は1日8回水を浴びた。
■普段、乗れない車両を楽しむ子供たち
車両基地イベントならではの企画として、保守用車両の乗車体験がある。終電後、線路、架線などの点検や保守を行なう“裏方”である。
来場者はオープンカー感覚で乗車。子供に人気があるようで、風と熱気を浴び、2度と乗れないであろう、“貴重な車両”の乗車を楽しんでいだ。
■ダイドードリンコの御厚意
この日は6月と思えぬ暑さのせいか、ダイドードリンコのブースで、お茶と水のペットボトルが無料配布された。数量限定ではあったが、多くの来場者がGETした模様。こういったサービスはありがたく、“「無料」という名の大盤振る舞い”をしていただいたことに、感謝したい。
☆コラム 2011年から事前応募制に
東京メトロの車両基地イベントは、年に1~2回開催しているという。特に綾瀬車両基地(東京都足立区)では、2009年から毎年開催している。
2010年11月28日に同基地で開催された「スマイルフェスタ」で、前年の約7,500人を大きく上回る約25,000人が来場した。これが契機となり、2011年以降の車両基地イベントは、事前応募制に変更され、現在に至る。
【取材協力:東京地下鉄】
取材・文/岸田法眼