東京メトロは、2018年6月3日に和光車両基地(埼玉県和光市)で、イベント「東京メトロどきどき体験隊 in わこう 2018」が開催された(このイベントは2年ぶり2回目)。当日は事前応募で当選した3000人のほか、近隣にお住まいの方や関係者を含め、総数4906人が参加した。
■5つの車両が集結
車両基地イベントの目玉は、車両撮影会。左から西武鉄道40000系、東武鉄道9050系、東京メトロ10000系、東京急行電鉄5050系4000番代『Shibuya Hikarie号』、横浜高速鉄道Y500系が集結した。各車両の簡単なプロフィールを御紹介しよう。
○西武鉄道40000系
座席指定列車〈S-TRAIN〉用の車両で、平日は所沢―豊洲間の通勤ライナー、土休は西武秩父―元町・中華街間などの行楽列車として運転されている。また、2018年3月10日から〈拝島ライナー〉(西武新宿―拝島間、下りのみ運転)の運転を開始した。
○東武鉄道9050系
営団地下鉄有楽町線新線(現・東京メトロ副都心線)の開業に伴う、輸送力増強用として登場。増備は1度もなく、わずか2編成20両の“レア車両”である。のちに副都心線開業に伴い、9000系共々、リニューアルを受けた。
○東京メトロ10000系
東京メトロ発足後、初の新型車両。有楽町線及び副都心線の主力車両として活躍する。副都心線開業時は一部の編成を8両に減車されていたが、現在は全編成10両で運転されている。
近年はデジタル方向幕を3色LEDからフルカラーLEDに、ヘッドライトを高輝度放電灯からLEDに、それぞれ更新が進められている。
○東京急行電鉄5050系4000番代『Shibuya Hikarie号』
東横線用5050系の特別仕様車で、エクステリアは金をベースにしたほか、ヘッドライトは当初からLEDを採用した。インテリアは3パターンあり、楽しさがあふれている。また、車体幅を若干狭くすることで、田園都市線でのイベント運転も可能にしている。
○横浜高速鉄道Y500系
東京急行電鉄2代目5000系をベースとした車両で、エクステリア、インテリアとも“みなと横浜”をイメージさせる。副都心線等の相互直通運転開始後も8両編成のままなので、東横特急の運行がなくなったほか、副都心線内は急行、通勤急行の運行もない。
■運転台見学
見えにくいが、左の7000系は「各停新木場」、右の10000系は「各停銀座一丁目」を表示。
車両撮影会の反対側は子供制服撮影会で、7000系と10000系を背景に、お立ち台を設けた。右側の10000系は休憩用車両と、運転台見学を兼ねている。前者はどなたでも入れるのに対し、後者は事前応募性の定員制イベントブースである。
後者は10号車の乗務員室で実施。参加者が運転台に坐り、運転士から説明を受ける。10000系は副都心線全線と有楽町線和光市―小竹向原間でワンマン運転を行なうため、乗降用ドアの開閉は、運転台に設置されたボタンで操作する。また、停車中は頭上の3画面モニターで安全確認をする。両線ともATO(Automatic Train Operation:自動列車運転装置)が導入されており、運転士が白いボタンを2つ同時に押すと発車する。
運転士から説明を受けた親子は、感心しきっており、鉄道の奥深さを実感したようだ。