東武鉄道(以下、東武)と東京メトロでは、2017年より日比谷線第3世代車両が営業運転を開始し、車両の世代交代を進めている。今や東武唯一の18メートル車で、日比谷線第2世代車両、20000系グループの3車種を振り返るとともに、現状も併せてお伝えしよう。
■日比谷線第2世代車両は、東武が先陣を切る
日比谷線第2世代車両は、営団地下鉄(現・東京メトロ)、東武、東京急行電鉄(現在は日比谷線との相互直通運転をとりやめ)とも、1988年に登場する。
その先陣を切ったのは東武で、1月に20000系が登場。老朽化が進む2000系の置き換えを担う。
車体はステンレス製で、日比谷線第1世代車両に倣い、1両18メートルの3ドア車である。帯は同じステンレス製の9000系や10000系と同じ、ロイヤルマルーンを締めた。列車の駆動力を作る制御装置は、9000系と同じAFEチョッパ制御(旧式の省エネ車両)を採用した。
車内のインテリアは暖色系をベースに、一般席のシートモケットをグリーンとした。そして、日比谷線用車両初の冷房車となり、快適性が向上したのは言うまでもないだろう。
このほか、前面デザインを左右非対称にしたことで、運転台を広くとり、視界を向上させた。また、“立ち見”ながら、乗務員室と客室の仕切り窓からの眺望もよい。
1月29日に公式試運転を開始し、3月25日にデビュー。1992年3月まで13編成を投入した。