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ジャガー『E-PACE』が今、最もお買い得なSUVだと言い切れる理由

2018.05.05

 一方で、『F-PACE』のインテリアをご存じの方にとっては、あのスポーティーな内装の再現とも見て取れるだろう。3眼のダイヤルやガングリップタイプのシフトセレクターレバーはその一例だ。ちなみに、前席周辺には収納スペースも多い。特にセンターアームレストの下には大容量のスペースがある。

 備え付けのトレイが間仕切りにもフタにも使えるアイデアがスマートに採用されている点には感心した。さらにその底のクロスにはジャガーの模様があしらわれる。そうそう、それを言うなら、さらに『E-PACE』には親子のジャガーが隠れているのだ。隠しコマンドのように。

 じつは、フロントウインドウの左下の隅と、夜にドアを開けると足元にライトアップされて現われる。ちなみにこれは“隠れベイビージャガー”と呼ばれているらしい(笑)。甘く、子供っぽく、なりすぎないこの巧みな演出に、女性としては好感を抱いたが、男性の皆さんはいかがだろう。

 ボディサイズは、全長4410㎜×全幅1900㎜×全高1650㎜で、これはアウディ『Q3』やボルボ『XC40』、BMW 『X1』と同クラスに分類される。搭載されるエンジンのバリエーションは3タイプ。性能違いの2ℓターボエンジンは「P250」(249馬力/365Nm)と「P300」(300馬力/400Nm)。そしてディーゼルターボエンジンの「D180」(180馬力/430Nm)。

 すでにお気づきかもしれないが、「P~」とか「D~」の数字はパワーを意味するものなのだ。これらに組み合わされるトランスミッションは、ジャガーが初めて採用した9AT。トランスミッションの多段化は街中でもスムーズで扱いやすく、環境性能の向上が狙いだ。駆動方式は全てAWD(4WD)だが、「P180」と「P250」には“エフィシエントドライブライン”という前後のトルク配分をリニアに行なうタイプ。

「P300」には“アクティブドライブライン”と呼ばれる、前後左右のタイヤそれぞれを能動的に制御し、コーナーリング時に積極的に駆動力が働きかけるスポーティーなAWDが採用されている。このパワフルなエンジンとよりリニアなコーナリングを可能とするAWDとの組み合わせは、『E-PACE』の最もスポーティーな走りが得られるモデルとなる。

 それぞれのモデルには多彩な仕様が用意されており、現在3つのエンジンを軸に装備やテイストの異なる合計24モデル(1エンジン、7〜8モデル)から選ぶことができる。これは、1つの車種にしてはきめ細かい仕様設定をしている理由は、ジャガーというプレミアムブランドを選ぶユーザーのモノ選びに対するこだわりや個性をできるだけ尊重したいという思いからだそうだ。だが、もっとこだわりたいという人は、フルオーダー(カスタマイズ)も可能だ。

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