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【開発秘話】シリーズ累計27万枚以上売れているジーンズメイトのTシャツ『ZERO STAIN』

2018.05.05

■連載/ヒット商品開発秘話

 暑くなってくると気になるのが服の汗染み。脇や胸、背中などにできて恥ずかしい思いをした人も多いことだろう。

 汗染みを心配することなく服を着たい--。こんな願いを叶えてくれるのが、ジーンズメイトの『ZERO STAIN(ゼロステイン)』シリーズだ。

『ZERO STAIN』シリーズは、全国81店舗(2018年4月13日時点)でカジュアルウェアの販売を行なっている同社のPB(プライベート・ブランド)商品。特徴は、生地の表面と裏面に異なる加工を施し、汗染みをできにくくしたこと。2014年から毎年、春夏シーズンに店舗ならびにネット通販で販売している。Tシャツをメインにポロシャツなどを展開し、価格も1990円(税抜)からと安価。これまでの売上はシリーズ累計で27万枚を超えている。

■難しかったはっ水と吸水のバランス

『ZERO STAIN』シリーズのTシャツは無地だけでなくプリントものも豊富。発売された2014年当時、市場にはすでに、汗染みができにくいことを謳ったTシャツは存在していたが、当時は無地しか見当たらず、プリントものはほとんどなかった。レディースものに関して言えば、インナーではあったものの、Tシャツはほとんどない状態だった。

 このような中で『ZERO STAIN』シリーズの開発は、汗染みができることで悩んでいる男性スタッフが女性スタッフにも同様の悩みがないかどうかを聞いたことから始まった。開発を担当した商品本部MD企画チーム リーダーの布施佑樹氏は、「私はあまり、男性・女性スタッフの汗染みは気にならなかったのですが、気になる人がいるのであれば汗染みができにくいものをつくってみようか、と思うようになりました」と振り返る。

ジーンズメイト
商品本部MD企画チーム
リーダー
布施佑樹氏

 開発は2014年春にスタート。他ブランドから発売されている汗染みができにくいTシャツを研究し、汗染みをできにくくする仕組みを調べた。その結果、生地の表面にはっ水加工、裏面に吸水加工を施していることがわかった。『ZERO STAIN』シリーズもこの仕組みを踏襲することにした。

 この仕組みで汗染みができにくくなるのは、吸収された汗がはっ水加工によって生地に閉じ込められるため。また、裏面に吸水加工を施したことで、汗の水分が広い範囲で吸収されるようになったことから、乾きが通常の生地より早くなった。


吸収された汗は生地の表面に施したはっ水加工により閉じ込められる。また、生地の裏面に施された吸水加工により、汗の水分が広範囲に吸収されることから、通常の生地より早く乾燥される。これらの加工により、汗染みができにくくなった


生地の半分にだけはっ水加工(表面)と吸水加工(裏面)を施したものに、裏面から霧吹きで水を吹きかけたところ、まったく加工を施さなかったところは水分が染み出てきたのに対し、加工を施したものは水分が染み出てこない

 ただ、この仕組みの難しいところは、はっ水と吸水のバランスにある。バランスが悪いと、生地に汗がたまり気持ち悪い着用感になったりすることがあるのだ。そのため、はっ水加工と吸水加工をそれぞれ何回行なえば、生地に汗がたまることなく快適に着続けることができるかを検証するため、取引先の工場に何度となく加工を依頼した。

 また、表面にはっ水加工を施したことによって、プリントTシャツのプリントがキレイにいかないという問題も発生した。「試し刷りだけで10回は確認した」(布施氏)ほど、プリントTシャツのインクの乗りには手を焼いた。

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