人間は、集中力はそこまで長くは続かないといわれる。それはデキるビジネスパーソンであっても同じことだ。では、なぜ彼らは集中力が問われる仕事の結果を出せるのか。そこには、集中力を高めるための行動や工夫が何かしらあるはずだ。そこで集中力のプロに、デスクワーカーが集中力を高めるテクニックを聞いた。
■人の集中力はどれくらい続くのか
外科医の南雲吉則氏の著書『なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか?カリスマ外科医が教える脳と心の使い方』には、「人生のハードルを越えるためには、集中力は絶対不可欠である。」と書かれている。集中力は思っている以上に重要であるようだ。
では、人の集中力はどれくらい続くのか。南雲氏の著書でも集中力は阻害因子があれば途切れてしまうと述べられている。例えば、騒音、食品、睡眠不足などだ。心と体と環境を最善の状態に整えなければ、集中力はまったくといっていいほど発揮されないという。
教育学者の齋藤孝氏は著書『「疲れない身体」をつくる本: あらゆるストレスをため込まない毎日の習慣』の中で、自身の集中力は「90分」と述べている。人によって異なり、30分の人もいれば、1時間の人もいるという。一度、ストップウォッチで集中力が続く時間を計ってみるといいそうだ。しかしどんなに頑張っても、朝の始業時刻9時頃から、終業時刻の17~18時頃まで集中力を途切らせないのはむずかしいようだ。