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バブル世代が退職した後、企業の人員構成はどう変わる?

2018.04.17

Q 中小企業やベンチャー企業から中途採用試験を経て入社する人が増えてくるかもしないですね。

中小企業やベンチャー企業の管理職が、大企業の管理職になることは難しいと思います。双方の管理職に求められるレベルは、大きく違います。

おそらく、多くの大企業では、管理職への昇格年齢を下げるようになるはずです。つまり、社内から管理職候補を見つけ、抜擢するようになるのです。たとえば、現在40歳で課長になる人が平均的なペースならば、38歳前後で課長にするのです。

氷河期世代の下の世代(現在30代)で優秀な人が、これまでのペースよりも早く昇格するはずです。賃金も上がるでしょうね。その意味では、現在の30代で大企業に勤務し、優秀な人はバラ色の時代を迎えるかもしれないのです。少なくとも氷河期世代よりは恵まれた環境で働くことができる可能性が高いでしょうね。

Q 現在の20代は、どうなりますか?

その下の世代(現在の20代)は、日本の企業が抱え込む伝統的な問題にぶつかるのかもしれません。特にここ数年、大企業は新卒者を必要以上に大量採用をしました。大企業ははるか前から、「景気がいいときは大量採用、不景気になると大幅削減」の繰り返しです。厳格に人件費の管理ができていないのです。

だからこそ、不況になると団塊の世代やバブル世代のように余剰人員を大量に抱え込むことになります。これが、企業の活力を奪うことになります。

今の20代が中高年になるときには労働力不足が深刻になっています。それを踏まえると、大量の余剰人員発生とはならないかもしれませんが、景気の状態とは別に、大企業は毎年、ほぼ同数の新卒者を総合職で採用していくべきなのです。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)。

■連載/あるあるビジネス処方箋

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