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ウェアラブル時代に突入した360度全天球カメラの未来

2018.02.10

■「360」は未来の映像のキーワード<後編>
~ウェアラブル時代に突入する全天球カメラ~

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 3回にわたり、全方向に360度の画角を持つ全天球カメラの概要と可能性を俯瞰してきた本コラム。その締めくくりとなる後編は、これからの360度カメラの在り方を示唆する興味深い製品を2つ紹介する。1つはサングラスタイプ、もう1つは首かけ型で、どちらも手放しで使えるウェアラブル性が魅力となっている。

■自分が写らない360度カメラ『Orbi Prime』

 全天球カメラは、その特性から、手持ちで撮影すると必ず撮っている本人の姿が写り込んでしまう。これは良し悪しで、セルフィーや集合写真を確実に撮影したいというような場合にはプラスに働く。一方で、たとえばドキュメンタリー的な360度映像を作るようなケースでは、撮影者の気配を感じさせたくないという場合もある。

 もちろん、ヘルメットなどの頂点にカメラを取り付け、自分がレンズの真下の死角に入って姿を消す方法もあるが、その格好はかなり目立つため、街中で普通に撮影するような際には(目的にもよるが)適さない。

 現在、市販に向けた最終段階にあるOrbi Primeは、こうした問題を、サングラス型のウェアラブルデバイス化することで解決した製品だ。

 仕組みとしては、装着時に四隅となる部分にHD解像度の小型カメラを組み込み、その4つの画像を合成することで360度の視野を持つ映像を生成するようになっている。

 厳密には、撮影者の首から下の部分の写り込みは避けられないが、概念図を見る限り、真上の空と真下の地面にあたる部分はカットして上下の視野角(全天球の場合には180度)を170度程度にトリミングし、重要と思える部分だけを残す手法を採るようだ。

 その意味では完全な全天球カメラではないものの、十分な没入感のあるVR撮影が可能となるはずだ。

 何より、撮影者の目の高さで撮影でき、スポーツグラスと同等のフィット感があると思われるので、録画中も撮影に気を取られることなく、スポーツやアウトドア活動に集中することが可能になる点が画期的といえる。

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