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総務省の検討会に物申す!今、必要なのはモバイル業界のグランドデザイン

2018.02.07

石川氏:若干、プリンシパルのやりたいようになっている感じがする。

石野氏:こういうメンバー構成だと、今のことを一番分かっている人がリードするのは当然の流れなので、そうなっちゃいますよね。

法林氏:構成員の中で、プリンシパルに対する対抗軸がないんだよね。

石川氏:「プリンシパル、それは違うよ」って言える人がいないんですよ。それが言えるだけでも、だいぶ違うと思うんですけど。

法林氏:学者の方はともかく、業界と利害関係のある人が構成員にいるのは問題だと思う。これは絶対ダメ。

石野氏:業界団体の代表だったら分かるけど。

法林氏:ネットの反応を見て、ユーザーが、もういい加減にしてくれという気持ちなのは、ひしひしと伝わってきた。これ以上いじらないでくれ、わけが分からなくなると。

石川氏:傍聴していて感じたのは、彼らは問題点を指摘するんですけど、その問題点の根源って、あなたたちが決めたことじゃないですかってこと。今、問題だと言っていることは、総務省が過去、決めたことの結果じゃないのっていうことが、いっぱいあり過ぎて。もう、あの検討会はやらない方がいいんじゃないかって。

房野氏:過去の決定が今の問題になっているというのは、例えばどんな例がありますか?

石川氏:例えば、「中古端末が流通しない。中古端末がもっと流通すれば、それを使って格安スマホにデビューできる」という指摘があったんですけど、でも、なぜ中古端末が流通しないかといえば、新品が高くて買えなくなって流通量が減ったから。新品がなぜ高くなったかといえば、それは割引をしなくなったから。割引を止めたのは総務省のせいでしょと。あと、北さんが、アップグレードプログラムを取り上げて、あれで端末が買いやすくはなったけれど、端末が回収されてしまって、中古市場に流れてこないのが問題だという指摘をしているんです。けど、そもそもアップグレードプログラムは、総務省がああだこうだいって端末の割引ができなくなったから、買いやすくするための代替プランとして出てきたもの。昔みたいなやり方であれば、端末を買い替えたときに、古い端末を中古屋さんに売って流通するという方法もあった。こういうところで非常に矛盾だらけの検討会になっている。

法林氏:今回の検討会を僕は傍聴していないので、記事を読んだ限りだけど、車と違ってスマホって人が手にして、下手したら顔に接して使っているもの。これの中古って結構、難しいと思うんですよ。ましてや、iPhoneの性能低下の話とかもある。中古端末で買ったけれど、バッテリーが劣化したからフルな性能が出ないとなった場合、総務省がAppleに文句を言うのかとか思うわけですよ。性能は誰も保証できない。OSをバージョンアップしたら重くなって使えなくなる、じゃあ総務省がGoogleに文句を言うのかという話になる。中古品の流通はもっと拡大していいと思うけど、それを促進するために本来の販売プログラムまでいじる必要はないでしょうという話。

石川氏:見ている方向が違うというか。今の総務省は、MVNOがんばれ、中古市場がんばれというスタンスでやっているんですけど、MVNO市場も中古市場も、全体から考えるとすごく小さいじゃないですか。その小さい市場を活性化するために、1:9の9の部分に手を入れて、9の部分を弱体化しようという感じになっている。結果、9の側にいる人たちにすごい迷惑がかかる。

法林氏:MNOをメインで使っている人たちにとってデメリットが大きい。

石川氏:そうなんですよ。そこは違うんじゃないのって。

法林氏:総務省の検討会に関しては、もちろん、やったことによって良かったと思えることもなくはない。SIMロック解除とか、docomo withやauのピタット/フラットプランみたいなものが出てきたことは評価できるポイントなので、そこは受け入れるけど、それ以外の部分に関しては、ちょっと厳しい。まして、またここで手を入れるというのは。

石野氏:話が細か過ぎるんですよ。

一同:そう!

石野氏:小手先の変更ばかりしているから、もぐら叩きのように、こっちを叩いたらこっちからぴょんと出てきたりするんじゃないかっていうことがすごくある。有識者の検討会で話すべきは、中古の流通量とかそういう話ではなくて、グランドデザインの話じゃないかと。

法林氏:本当にそうですよ。

石川氏:問題視されていたのが「格安スマホではデザリングができない」こととか。「は?」みたいな。

石野氏:スケールが小さすぎる。僕らの原稿じゃないんだからさ。テザリングの話は僕らが原稿料を稼ぐために書く話ですよ(笑)

石川氏:テザリングできるようになったら市場は活性化するのかと。しかも、それを大学の先生が言っているんですよ。あなた、テザリングに興味ないでしょと。あなたたち、実際に格安スマホを使っているんですかと、総務省の役人も含めて1人ずつ聞きたい。彼らがユーザーとして、格安スマホはこんなに不便というのであれば説得力もあるけど、そうじゃなくて、単にMVNOからヒアリングして出た不満そのままなんですよ。

法林氏:学者の人たちも総務省も、ユーザーヒアリングをきちんとするべきだと思うんですよ。彼らはそれをする能力がないから、こういう形になる。根本が間違っているのは、どうしようもないな。テザリングは、「端末の機能なのに金を取るのか、バカヤロウ」みたいな話で、MNOでも実は間違っているじゃないですか。だからMVNOもテザリングは制御します、みたいな話になるのかもしれなくて、そこは確かにそうだけど、その検討会でやるべきことではなくて、チクッと指摘する程度の話。枠組の話をしろよってこと。

石野氏:テザリングの話だったら、テザリングで追加料金を取るなとか、通信を平等に扱いなさいという大きな話にするんだったら分かるけど。

法林氏:そうそう。

石野氏:ちょこちょこ出てきた話を1つ1つ潰しているような感じがした。

法林氏:総務省と有識者のための会議にしかなっていない。全然、ユーザーのためではないよね。

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