スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は総務省が実施した、モバイル市場の公正競争促進に関する検討会について議論します。
■検討会の構成メンバーに違和感
房野氏:2017年末から総務省で、「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」が開催されました。今回の検討会は、何のために始まったんですか?
石野氏:「サブブランド、けしからん」ってことですね。
石川氏:その話は以前からあって、一説によると、もっと早くやるはずだったのが、楽天の新規参入の件があって後ろにずれたんじゃないかと。
石野氏:バタバタだったという話を聞いたんですけど、そのバタバタのせいで僕が玄関先で追い返されるという(笑)
石川氏:短パン履いていたからじゃないの?(石野氏は過去にシンガポールのホテルに短パンで入ろうしてドレスコードにひっかかり追い返された経験あり)
石野氏:履いてませんから! そもそも、総務省は短パンNGとか書いてませんから。
法林氏:入れなかったの?
石野氏:参加する旨のメールが届いていなかったみたいで、名前がリストにないからダメですって言われて。いやいや、ここに送ったメールがありますってメール画面を見せたんですけど、それでもダメですって。
法林氏:ひどいなあ。それもだけど、Twitterの反応を見ていると、有識者に対する批判がすごいね。「お前、誰だ」とか。
石川氏:そうですよ。
法林氏:「お前、スマホ使っていないだろ」とか、結構ひどい反応。世間の認識ってそんなもんなんだなって。
石川氏:まあ、でも、有識者が決めましたよってことでOKが取れちゃうわけですよね。
法林氏:日本の社会構造だよね、学者さんは一応、偉いことになっている。
石野氏:偉いんでしょうけど、タイムリーな話は学者の得意とするところではないでしょう。積み重なってきたものを後から考察する方だと思う。学者が書いたコミュニケーション研究とかを見ると、事例は5年前、10年前が普通じゃないですか。コミュニケーションの本質を研究するという意味だったら分かるんですけど、そういう人たちが日々、Y!mobileが学割始めましたとかいうニュースを追っているかといったら、追っていないと思うので、こういう検討会に学者ばかり集めると違和感はあるなと。それに対するフォローとして野村総研の北 俊一氏のとかが入っているんでしょうけど。