なぜ20分で届く？ドミノ・ピザが超速デリバリーを実現できた理由

〇トレーニングや科学的なピザ作りプロセスを追求したピザメイク

　注文を受ける、オーブンにピザが入るといったときにセンサーが反応するなど、ピザメイク中は行程にどのくらいの時間がかかっているかを常に計測、その中からさらに合理化できる工程を見直してスピード化を図っている。時間短縮をしてもクオリティが落ちないように各店舗には熟練の「ピザマイスター」を配置。ピザメイク、店員の指導を行っている。熟練になるとひとつかみで何gかという、トッピングする分量も手に持った感覚でわかるという。生地生成からトッピングが完了するまではおよそ2分、焼き上がってカット、ボックスに入れドライバーに渡されるまで10分もかからない手際の良さだ。

　世界中のドミノ・ピザクルーが競う「Fastest Pizza Maker Competition」では、全世界で26万人以上いるドミノ・ピザクルーの中から、2016年は日本のクルーが世界 6位にランクインした。

〇デリバリーテクノロジー

　電動アシスト付き自転車「Eバイク」をデリバリーに導入することで、近距離や都心部など道が混んでいる場所でも、より迅速なデリバリーが可能になった。デリバリーに使っているすべての機材にはGPS端末を付けた「GPS ドライバー トラッカー」システムを採用。GPSにより、あと何分で届くか、時速何㎞で走行しているか、さらにはドライバーのプロフィールなど配達状況が客から逐一確認できる。

「ミッション20ミニッツ」はパソコンやスマートフォンでウェブサイトから注文し、20分以内に配達可能な場合は支払い画面で選択、200円の料金をプラスすることで20分デリバリーを提供するプレミアムサービス。注文後は「ピザトラッカー」画面で、時間経過、現在位置などミッションの進行状況も確認できる。もし20分以内に届けられなかった場合は、次回使えるMサイズピザ1枚無料クーポンを進呈する。

【AJの読み】あと一品というときに使える？

　仕事で遅く帰宅したときなど夕食の支度ができない場合はデリバリーピザを良く利用する。家には育ち盛りの男子がいて、夕食を済ませたあとにも「何か食べるものない？」と聞かれることも多く、追加で何かを作ったり、カップ麺などのあり合わせで対応しているが、20分でデリバリーとなると“夕食後にピザ”の選択もありかも。

文／阿部 純子

■連載／阿部純子のトレンド探検隊