普段、朝礼や会議、プレゼン、セミナーなど、人前で話をすることが求められるシーンは多い。そんなとき、聴衆をできるだけ飽きさせず、眠くさせないためにはどんなことに気を付ければいいのだろうか。話し方に詳しいビジネス講師にそのポイントを聞いた。
■人前で話すときの「話し方」のポイント6つ
普段、セミナー講師に話し方などを教える宏洲千秋さんに、人前で話すときに人を飽きさせず、眠くさせないための話し方のポイント教えてもらった。
1.話の始めは「つかみ」を意識
「話し始めは『つかみ』が大事です。例えば、今の社会的なニュースや、その場に集まっている方々に共通している話題から入ります。共通項が無ければ、天候や季節の話がいいでしょう」
2.話の中盤には引きつけるキーワードを
「話の中盤には、『ここは、ポイントです』『これから大事なことをお伝えします』などのキーワードを使うと、眠気や飽きたという気持ちも切り替わります」
3.話のまとめではポイントを繰り返し、日常をイメージさせる例え話を
「最後の話のまとめに入ったら、一番伝えたいことを、もう一度ポイントだけ話し、それを日常生活でどのように使うことができるのか、という例え話をします。相手にイメージさせることで、より相手にこちらの言いたいことが伝わります」
4.強弱や抑揚、間の取り方を工夫する
「話し方に強弱や抑揚を付けたり、間の取り方を工夫したりすることで、興味を持ってもらうこともできます」
5.飽きている人・眠そうな人の側(そば)に立つ・問いかける
「話をしていると『あの人は飽きているな』『あの人は眠そうだな』ということがわかりますので、その人の側に立って話をしたり、その方に問いかけたりすると、緊張感を持って話を聞いてもらえます。ただ、飽きさせたり眠くさせたりしてしまうのは、相手のせいではなく自分の話し方や話の内容に原因があることを自覚しましょう」
6.身体を動かす活動を入れ込む
「一方的に話すセミナーや講演会のような場合には、話の途中で聴衆に身体を動かしてもらう活動を入れ込むことで、場の雰囲気が変化し、相手が飽きることも眠くなることもなくなります。例えば、『これにあてはまる方は、挙手していただけますか?』といった具合にです」