■「がんばる」気持ちを思い出せる
筆者はクロスフィットを知って「これはキツそうだ」との印象を受けたのだが、実際にキツい。後半では数をカウントする程度に頭を働かせることもできず、ただただ無心にメニューに取り組むことになる。肺は悲鳴を上げ、膝も笑いっぱなし。心臓の鼓動がこんなに存在感をアピールしてくるのは、いつ以来だろうか。だが、キツいとはいっても数分の話である。もっと時間的に長いメニューもあるらしいが、それでもせいぜい30分程度。それなら、頑張れるのではないだろうか。しかも、この短時間集中プログラムは、忙しい現代人にとって非常に嬉しい。
また、クロスフィットは限られた時間の中で複数のメニューにトライするゲームのような感覚があり、プログラム中は常にテンションの高い状態にある。その軽い興奮状態が、普段以上のチカラを発揮させてくれるように思う。
そして、テンションを高めてくれるインストラクターの存在も大きい。すぐ横で「はい! あと1分! がんばって!」と声をかけられたら、そうそう手を抜けるものではない。大人になると限界に向けて「がんばる」という機会は意外に少ない。そうして、長い時間をかけて大人は根性を失っていくが、ここでは根性で「がんばる」という学生時代の感覚を取り戻させてくれる。根性さえあれば、ダイエットだって何だって目標を達成できるだろう。
美しく若々しいカラダを取り戻したい、または今の日常を変化させて新たなライフスタイルを手に入れたいと考えている方は、ぜひクロスフィットにチャレンジしてもらいたい。継続できれば、ひとつの人生の転機となり得る。そんな価値を持ったエクササイズである。
東急東横線の代官山駅より徒歩3分。
クラスではインストラクターがすべてのワークアウトを指導。励ましとサポートの雰囲気を大切にしており、単なるジムではなくコミュニティの場となっている。ビーチでのクロスフィットや、高尾山でのトレイルランなど、様々なイベントも開催。
住所:東京都渋谷区猿楽町24-1
電話:03-6892-4800
http://www.crossfitdaikanyama.com/
取材・文/太田史郎
フリー編集&ライター。最新モノ情報はもちろん、スポーツ、音楽&ダンス事情にも詳しい。
※記事内のデータ等については取材時のものです。