仕事がデキる人間はタイムマネジメントが優れている。タイムマネジメントとは、目標を効率的に達成するためのスキルだ。短時間で目標が達成できれば、より多くの余暇が生まれる。つまり、人生を謳歌できるのだ。
しかし、巷のジムやフィットネスクラブを見るとどうだろう。集中を欠いた状態で無闇にマシンを動かす、インターバルでスマホをいじる。とても効率的とはいいがたい光景をよく見かける。そんな、もったいないオバケに祟られそうなトレーニングとはオサラバできる、時間効率抜群のトレーニングプログラム「クロスフィット」を紹介したい。フィットネス先進国のアメリカで生まれ、現在世界中に広がりを見せているトレーニングだ。
■緊急のときに動けるカラダを作るプログラム
クロスフィットとはいかなるものか。Reebok CrossFit Daikanyama(リーボッククロスフィット代官山)で指導する大島怜子コーチにお話を伺った。
–クロスフィットとは?
とっさの危険に対しても動ける、自分の身を守れるカラダ作りのために生まれたプログラムです。歩く、走る、飛ぶ、押す、引っ張るなど日常の中にある動きがトレーニングのベースにあり、いわゆる「使える筋肉」を育てることを目的としています。イメージとしては、器械体操とウェイトトレーニング、それと有酸素運動の3つを組み合わせたようなメニューになり、器械体操の範囲ではいわゆる腕立て伏せや腹筋のような自重トレーニング、ウェイトトレーニングは重い物を持って筋肉を鍛えるトレーニングなので、バックスクワットやデッドリフト、ショルダープレスのような種目を行います。有酸素運動はローイングマシーンや縄跳びになりますね。(大島氏)
–クラスのスケジュールを拝見すると、最初のクラスが午前6時30分開始とかなり朝早いですが、この時間に受けに来られる方がいらっしゃるのですか?
むしろ夜のクラスより、朝の方が多いですね。クロスフィットはスポーツですが、ライフスタイルでもあります。早朝にクロスフィットで一汗かいてから出勤という、規則正しい生活サイクルの定着にも効果的です。(大島氏)
–どのような方が受けに来られますか?
消防士やアスリートなど本格的にカラダを鍛えている方から、これまで運動経験のなかった会社員の方など様々です。最近は女性の方も多く、全体の3割ほどを占めています。また、海外の方も結構多いですね。持っている能力が違っても、同じプログラムで効果に期待ができるのもクロスフィットの魅力です。(大島氏)
Reebok CrossFit Daikanyama
インストラクター
大島怜子氏
アメリカのバージニア州にあるパーソナルトレーナースクールを卒業し、様々なジムでトレーナーを歴任。その間にトライアスロンにも取り組み、大きな大会で代表選手としても活躍する。クロスフィットに出会ってからは、その魅力の虜になり、今に至る。