■1936年にデビューした6L6には兄弟が沢山いた!
5極管の改良版として注目のデビューを果たしたビーム管が6L6である。特にST管の6L6G(T-16)が大きくて迫力がある。やや小振りの6L6GA(T-14)も魅力的な形をしている。さらに円筒形になった6L6GB(T-12)があり、業務用の5881がある。6L6をST型バルブに組み込んだ6550の原型、6550Aもある。ウエスタンが独自仕様で改良した350Bも見逃せない。KT66も6L6とは兄弟モデルになる。見た目と違って中低域の量感は6V6族の方があった。6L6はどちらもクッキリ系の音だった。注意事項として『Mini Tube Audio PowerAmp』のスペック表の互換球に6L6の表記はない。また一般的にも6V6と6L6は互換性なしなので、6L6族と差し替えたまま使い続けることはNG。私はアンプが壊れたら分解して直せばいいと思いつつ差し替えている。
6L6のクリアガラス管はヒーターが大きいのでオレンジ色の点灯も派手。デザインもクラシカルでデスクトップに置くとほっこり気分になれる。
左がT-16で右がT-14、並べるとサイズだけでなくハカマの高さも違うことが分かる。
U.S.A.GENUINE PARTS『6L6G』参考価格ペア7700円。カーボンスートが施され中が見えないのが残念。低域はタイトでボーカルは響きが少なくスッキリした。全体的に響きが減ってナローレンジでカマボコ型の特性。女性ボーカルは寂しい音になった。
中国製Shuguang(曙光電子)『6P3P』NOS、eBayでペア2224円。『6L6G』に比べると中低域の量感が増える。解像度は低く力強い音。ボーカルは少しザラザラした質感になる。個性的な音だ。