冷蔵庫は小さめに
秋子氏は現在3人家族だが、一人暮らしの時に使っていた122リットルのやや小型の冷蔵庫を使っているという。ファミリーサイズの大きな冷蔵庫だと、奥に入れた食材が賞味期限を過ぎるまで放置されたり、多すぎる分量を買ってしまったりと、無駄(お金、食材ともに)につながりやすいというのが、その理由。
「お店は私の大きな冷蔵庫と考えています。近くにお店がない家に住んでいるなら話は別ですが、近所にお店があるなら、無理してまとめ買いするよりも、食べる分だけ買うほうが食材の循環もよく、新鮮で美味しいうちに食べきることができます」
古い冷蔵庫を買い替える際は、とかく大型の冷蔵庫を検討しがちだが、食材の買い物が抑えられ、掃除が簡単に済む、小さめの冷蔵庫を選ぶ逆の発想をしてみては、と秋子氏はすすめる。
秋子氏の目指すミニマリズムは、徹底的にものを減らしたガランとした住まいではなく、割と自分の欲望に忠実な「脱力系」だ。こうしたやり方で、着実に貯金は増え、ぐんぐんと幸せに近づいているそうで、学ぶべき点は多い。「自分も脱力系ミニマリストをやってみようかな」と興味がわいたら、著書を一読するとよいだろう。
協力/森秋子
1979年生まれ。東京都在住。主婦。夫、子どもと家族3人マンション暮らし。子育てをきっかけに、溜め込んだものの多さに絶望……。家事に追われ、片付けてもまた散らかる暮らしをやめたいと、ものを手放す生活を実践。時間ができ、心の余裕ができ、無理しなくてもお金も貯まる生活に変化していく。いろいろなことを「やめて」暮らすことにトライするのが趣味。
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。