■Introduction
『iPhone 8』と『iPhone X』の登場によってAppleがヘッドホン端子を完全にレガシーインターフェイスと見なしていることが明らかになった。Lightning端子からステレオミニジャックの変換ケーブルが付属するが、この小さな端子の中に入っているDACのおかげで音質は大幅に劣化する。『iPhone 7 Plus』ユーザーの私もこの問題に悩まされている。オーディオマニア的解決方法はDAP(デジタルオーディオプレーヤー)とイヤホンを別途持ち歩くこと。難点としては最近の高性能DAPはどんどん重くなる傾向があり、ついつい外出時にバッグに入れるのをためらいがちになること。
そこでセカンドDAPである。音質に妥協して、もっと小型軽量のDAPを持ち歩くのだ。これをどんどん追求していくとBluetooth対応で音楽データはスマホから転送、イヤホンはBluetoothモデルでワイヤレス接続。とここまで来ればiPhone+Bluetoothイヤホンでいいのではないかと思えてくる。しかし、やっぱりBluetoothは音が悪い。せっかくだから手持ちの高音質イヤホンを使いたい! そんなニーズに応えるのがLotoo『PAW Pico JP Edition』だ。Lotooと言えばハイエンドDAP『PAW Gold』でAstell&Kernとは180度違うホットで厚みのある音を再生して我々を驚かせたメーカーである。今回の新製品『PAW Pico』はCPUに『PAW Gold』と同じADI/Blackfin 706を採用。DACにはTI/TLV320シリーズを採用するという。これは音質にも期待が持てそうだ。話を戻すと『PAW Pico』はBluetoothに対応しているが、スマホからの操作及び設定のために専用アプリと通信するだけの役目で、音楽転送とBluetoothイヤホンには未対応。イヤホンは有線のみという音質重視の設計だ。重さ26gで約4cm×5cmのプレーヤーを持ち歩くだけで愛用のイヤホンが使えるのだ。
パッケージはマットブラックで右上に「JP Edition」のシールが貼られている。このエディションのみ日本語音声案内対応となる。