大勝負に挑む棋士たちはココ一番でどんなものを食べているのか? 藤井四段の連勝とともにブレークした〝将棋めし〟の世界について、事情通の将棋ライター・後藤元気さんに聞いた。
藤井聡太四段
史上最年少となる14歳2か月でプロ入り。デビュー以来、公式戦は負け知らずで、29勝という、歴代1位の公式戦連勝記録を達成する。
◎全身全霊をかけて戦うエネルギーをチャージ
棋士の対局時の食事を取り上げた漫画『将棋めし』(KADOKAWA)が人気を集めている。一方、史上最年少棋士の藤井四段が29連勝の快進撃の最中、食べた料理も注目され〝将棋めし〟はまさに大ブレーク中だ。
「神経が将棋に集中する対局時は、脳以外の器官は弱まる傾向にあり、話しかけられても上の空。歩く速度が遅くなることもあります」と話すのは、将棋ライターの後藤元気さん。
脳を酷使し、体力を使う将棋の対局はかなりの長期戦。エネルギー補給のための食事は重要だが空腹を感じない人も多いそう。それでも無理やり詰め込むのが〝将棋めし〟なのだ。人によっては『先輩より高いメニューは頼まない』、逆に『相手より高いものを頼む』など、マイルールを課す棋士もいるとか。
「普段は奥さんに贅沢なものを止められているので、対局の時が楽しみという人もいますよ(笑)」
と後藤さん。
ビジネスパーソンも仕事の大勝負に出る時は、棋士たちが愛する〝将棋めし〟を食べて挑めば、成功へ導いてくれるかも!?
(写真上)中華料理 紫金飯店 原宿店『わんたんめん』850円
細麺にツルリとしたワンタン、チャーシュー入りでシャキシャキのもやしがアクセントに。実は藤井四段が最初に頼んだのは『五目チャーハン』だったが、食材が売り切れのためこちらに変更にしたそうだ。
(写真下)みろく庵『豚キムチうどん』950円
豚肉、キムチ、卵入りでピリ辛味とボリュームたっぷりだが、うどんなので消化にはよさそうだ。藤井四段の勝負飯は麺類が多いが、10代の食べ盛りとあって、がっつり系が目立つ。
【藤井四段29連勝の〝食歴〟】
資料提供/日本将棋連盟 表にない対局は注文がない日です。