鶴見線は、本線の鶴見~扇町に加えて、今回乗車してきた海芝浦支線と大川支線がある。鶴見駅から海芝浦駅へ向かう場合には、海芝浦行きの列車のみとなる。1日あたりの本数も少なく、平日は27往復、土休日は16往復となっているが、平日は朝夕の通勤時間帯が中心となっている。土日は更に本数が少なくなり、2時間空くこともあることから、列車の時間を調べてから利用することを強くおすすめする。
筆者は、鶴見駅を13時半発の海芝浦駅行きに乗車した。3両編成の黄色のステンレス車両だった。鶴見駅を発車した後、国道駅・鶴見小野・弁天橋・浅野と鶴見線本線の駅に停車し、浅野駅から海芝浦支線に入る。次の新芝浦駅までは改札口から外に出ることができるが、工業地帯の光景が車窓からも広がるようになった。線路にも草が生えているなど、工場地帯を走りながらも何とも言えないのどかな光景が広がっていた。そうこうしているうちに鶴見駅からわずか11分、13時41分には海芝浦駅に到着した。列車の扉が開いた瞬間に「海に最も近い駅」とも呼ばれている理由に納得。目の前が海で、その先には首都高速湾岸線に架かる「鶴見つばさ橋」が一望できるのだが、都心から45分ほどでこれほどの絶景が堪能できるとは思わなかったくらいの感動。潮の香りがするのも海から至近距離である証拠だ。8月の日曜日に訪れたのであるが、約20人程度、この駅からの景色を楽しむ為だけに乗車している仲間がいたのだ。ホームも先頭の1両目部分のみ屋根があるが、それ以外は屋根がないのでホームから写真を撮るにはベストなのである。ぼーっとしていると漁船やモーターボートなども走行するなど風情があるのだ。