■ケーブルの音の決め手は素材、構造、長さ
オーディオに凝り出すと気になるのがケーブルである。いかにもしょぼい付属ケーブルでコンポの実力が100%引き出されているかどうか不安。またはDACやアンプを買い替えるのは無理だけど、ケーブルぐらいならちょっと奮発してみようと思っている人に、ケーブルは凝り出すとキリが無いのだ。まず、ケーブルにはざっと下記のバリエーションがある。
●ラインケーブル
XLRバランスケーブル
RCAピンケーブル
ステレオミニプラグケーブル
ステレオ標準プラグケーブル
2.5mm4極バランスケーブル
●デジタルケーブル
トスリンクの光ケーブル(丸端子/角端子)
RCA同軸ケーブル
BNC同軸ケーブル
XLR端子のAES/EBUケーブル
●フォノケーブル
RCA同軸アース付きケーブル
●スピーカーケーブル
シングルワイヤリング用ケーブル
バイワヤリング用ケーブル
●ヘッドフォンケーブル
ステレオ標準プラグ用ケーブル
ステレオミニプラグ用ケーブル
3.5mm4極ケーブル
2.5mm4極ケーブル
●電源ケーブル
アース付き3Pケーブル
2Pケーブル
メガネケーブル
一般的にはこんなものだろう。これを全部交換しようと思うと大変なことになる。最も影響力が大きいとされているのがスピーカー&ヘッドフォンケーブル。そしてラインケーブル、デジタルケーブル、電源ケーブルの順番だろうか。まず、ケーブルで分かりやすい違いが素材である。
高純度銀線とか、銀コート銅とか。まあほとんどのケーブルは銅で出来ている。例えば「OFC」「PCOCC」「PC-Triple C」とか。純度で言うと「6N」「7N」「8N」とか。今までのは導体の話で、あとは絶縁体とか、被覆をどするか。そして撚り線なのか単線なのか、端子の素材とメーカーは。導体との接続は圧着なのかスポット溶接か、ハンダ付けか、ハンダの種類と温度は。端子は金メッキか、ロジウムメッキか、無垢のままか、などいろいろ要素がある。どのような構造で導体を配置するのか、メーカーによっていろいろな所にこだわりがある。
我々が聴いて最も分かりやすい違いは長さである。短ければ短いほど鮮明で情報量が多く、粒立ちが良く、キレのいい音になる。導体や構造にこるより短いケーブルの方が効果的となれば、最適な長さのケーブルを自作するのがベスト。しかし、ハンダ付けに自信がないとか、自作絶対無理という人もいると思う。それならオーダーメイドで長さが選べるケーブルがいい。あと取り回しのことを考えると、柔らかくて曲がりやすいケーブルが使いやすい。以前、単線の電源ケーブルを自作したが超硬くて使いにくく、すぐにお蔵入りになった。