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百読は一聴にしかず!キング・クリムゾンのデビュー作『宮殿』のマト1とマト2を聴き比べ

2017.12.13

 この日の参加者は24名、店内は満席だ。ざっと見て半数は60代、20代や30代も散見し、男女カップルも数組いる。多くの参加者最大の目的は、もちろん『宮殿』マト1&マト2の聴き比べだ。僕は現在に比べればずっと安い時期にマト2を手に入れていて、その録音のよさは十分にわかっている。没となったマト1は音がだめだから没となったわけで、マト1がマト2よりいい音のはずはないのだが、実際はどうなのだろう。
 いよいよ、クリムゾン・タイム到来。まずはマト1から聴く。A面「21世紀のスキッツォイド・マン」から「エピタフ」までの約20分間、ずっとずっとなにゆえにこれが没なのかわからない。こんなにいい音なのに……。ところがマト2になるや、より豪快に、よりクリアーに、よりタイトに。柔らかい音はさらに柔らかく、響く音はいっそう響く。マト1では立たなかった鳥肌が、繰り返し立つ。特に「エピタフ」中盤の聴き所、ボーカルが終わった後に音場がぐわーんと広がる、その広がりぶりは筆舌に尽くしがたい。聴き比べでは何%くらいより音がいいという表現を使うことがあるが、マト1より20%くらいよくなったと感じた。数字ではなく文字で表すと、“凄くいい音が、もの凄くいい音になった”。

 聴き比べを終えてM氏が参加者に、どちらの音がよかったですかと問いかけた。僕は全員がマト2を選ぶと確信していたが、豈図らんや、マト1が8名、マト2が13名、棄権が3名と拮抗。「マト1は落ち着いていていい」「マト2はうるさい」、そんな感想も出た。マト2圧勝の僕には信じがたい結果ながら、「音楽は好みですから」という声も上がり、その通りだと思い直す。

 さてマト1の迷宮では、アーチストの本国で制作されたマト1が、最もいい音とされる。初期から中期のレッド・ツェッペリンは例外で、理由は省くがUKもUSも本国といえ、どちらの音もそれぞれに素晴らしい。聴き比べると傾向としては、UKは落ち着いた音、USは元気な音だ。ツェッペリンにたとえれば、『宮殿』マト1はUK、マト2はUS方向の音となるだろう。どちらがいいかは好みによる、という結果が出た。ただし、マト1は80万円級、マト2は10万円以下、その差およそ70万円。たとえ売られていてもマト1に手を伸ばせるコレクターはそうそういないだろう。M氏がどこでいくらで手に入れたのか、今頃気になってきた。

 ツェッペリンといえば、初来日公演を見たことは、僕のロック歴自慢のひとつだ。けれどもその経験のある人は、日本全国で何万人にものぼる。しかるに、『宮殿』マト1を聴いたことがある人は、せいぜい三桁止まりだろう。ロック歴に新たな自慢が加わった。この貴重な機会を設けてくれた、「ジャズ オリンポス」とM氏に心から感謝する。


我が宝物のツェッペリン初来日公演、パンフレット

文/斎藤好一
元DIME編集長 17年10月に小学館を定年退職。釣り、ロック、オーディオ、ワイン、車、旅行、ファッション、コスメ、まるで『DIME』のごとく多彩に興味津々。

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