■長年の研究成果を他にも応用
工場の一角に設けられた説明コーナーでは、初代から現代(6代目)までの商品の変遷と、工場での製造工程を見ることができる。粘着剤はチューブからシートへと変わり、粘着剤や形状の改良も行われ、ほぼ完成形には近いという。驚くのは、その粘着力で、15kgのドラム缶を持ち上げられるという。また、べたつきも大事なことから、ガムテープの粘着試験で使われる「傾斜式ボールタック試験器」を使って性能をチェックしている。
最新版の『ごきぶりホイホイ・プラス』は、凸凹した粘着シートが特徴。
粘着シート部分をドラム缶に貼り付けて持ち上げるデモを見せてもらった。
前回話を聞いた研究開発本部の浅井一秀研究員も、『ごきぶりホイホイ』は客目線での商品開発を第一とする同社の象徴的の存在であり、「ライフスタイルとニーズの変化に合わせて、つまんで捨てられる、立てて使える、中で捕まりやすいよう『足ふきマット』を付けるといった、改良を積み重ねてきた」と言う。
「それらが他の商品に応用されるケースも多々あり、容器の入口にスロープを作り、触覚に粘着剤が触れて逃げられないようにするというアイデアは、ゴキブリと同じく触覚を頼りにするムカデ向け商品に活かされています。とにかくごきぶりホイホイにはいろいろお世話になっています」