■通勤急行新宿行きを新設
通勤急行新宿行きは、平日朝ラッシュ時に唐木田始発3本、小田急多摩センター始発6本をそれぞれ新設する。停車駅は小田急多摩センター、小田急永山、栗平、新百合ヶ丘、向ヶ丘遊園、成城学園前、下北沢、代々木上原。
小田急多摩センター―新宿間の所要時間は36~42分。ピーク時は40分で結び、現行に比べ最大14分短縮される。
■東京メトロ千代田線直通列車の増発と見直し
東京メトロ千代田線との相互直通運転では、増発と併せて、通勤準急と各駅停車を新設する一方、多摩急行及び多摩線直通列車の廃止などに伴う運転区間の見直しも行なわれる。
○通勤準急
平日上りの朝ラッシュ時に限り、本厚木始発5本、海老名始発3本、相模大野、向ヶ丘遊園始発各1本、成城学園前始発4本をそれぞれ新設する。停車駅は、始発から登戸までの各駅、成城学園前、経堂、下北沢、代々木上原から終点までの各駅。
○各駅停車
1978年3月31日に相互直通運転が始まった際、一部駅のホーム有効長が20メートル車10両編成分を確保していなかったため、長らく急行系の列車で運行されていた。ダイヤ改正後、複々線区間全駅が10両編成に対応できるため、千代田線直通列車のみ各駅停車の10両編成化に踏み切った。
各駅停車の平日上り朝ラッシュ時は、本厚木始発1本、向ヶ丘遊園始発8本、成城学園前始発1本をそれぞれ新設。後述の急行と準急を合わせ合計28本が千代田線に直通し、現行より17本増加する。
平日下り夕方以降は、千代田線から成城学園前行き8本、伊勢原行き1本をそれぞれ新設。後述の急行と準急を合わせ合計40本設定し、現行より24本増加する。
○急行
平日下り夕方以降に、向ヶ丘遊園行き5本、相模大野行き1本、本厚木行き2本、伊勢原行き9本を設定。なお、ダイヤ改正後の急行は、新宿始発も含め、平日下り夕方以降に限り経堂を通過する。
○準急
今回のダイヤ改正で、準急は千代田線直通列車のみの運行となる。併せて、千歳船橋、祖師ヶ谷大蔵、狛江に停車する。
平日夕方以降は、千代田線から成城学園前行き8本、本厚木行き5本、伊勢原行き1本をそれぞれ設定する。
日中の平日については、千代田線―向ヶ丘遊園間の準急を毎時3往復設定。土休については、千代田線―成城学園前間の毎時3往復も加わり、毎時6往復体制とする。
千代田線直通列車を見直す背景のひとつとして、世田谷地区からの需要が高いこと。特に平日朝ラッシュ時は、乗客の半分が千代田線方面へ向かうという。
なお、現行の急行千代田線―唐木田間の“代替”という位置づけなのか、ダイヤ改正後は、日中の新宿―唐木田間に急行を毎時3往復新設するので、利便性の低下はないだろう。