■真の“オタク”の国、イギリス
その時だった。どこかでタンクの轟音(?)が聞こえてきた。それは、結構大きな模型のRC戦車だった。タイミングよく、地域のRC戦車クラブのイベントがあったのだ。
同好会の会員たちが保有している戦車もまた、博物館の片隅にずっと置かれていた。ただ模型と呼ぶには搭乗したフィギュアまで動く精密さ、考証の正確さが、ほとんど芸術的境地だ。
少し違うのは、同好会の会員の年齢が相対的に高いということ。もはや、趣味を超えて、自分たちの過去の遺産に対する愛着を持っているようだ。やはりここはイギリスなんだ……という事実が、改めて感じられる瞬間である。