ココナッツオイルといえば、食パンに塗ったり、コーヒーに入れたり、カレーなどの料理に入れたりして楽しむのが一般的だ。そんなココナッツオイルが、近頃、和食に取り入れようという流れが起きている。そこで、ココナッツオイルと和食との相性の本当のところや、美味しく取り入れるためのコツを料理研究家に聞いてみた。
■ココナッツオイルは和食に合わない
近年、美容・ダイエット効果などを得るために、ココナッツオイルを食生活に取り入れる動きがある。おにぎりや味噌汁、納豆などのおなじみの和食にココナッツオイルを合わせるというアイデアも生まれているようだ。クックパッドにも肉じゃがや筑前煮、和野菜炒めなど、いくつかの「ココナッツオイル×和食」メニューが展開されている。ココナッツオイルと和食というのは異色の取り合わせだが、果たしてこれは有効なのだろうか?
料理研究家の橋本加名子さんによれば、ココナッツオイルは、基本的に和食とは合わないという。
「ココナッツオイルは、和食の“だし”をメインとした料理には、基本的に合わないと感じます。昆布とかつおぶしで引いた、日本の伝統的なだしを使った料理は、だしそのものの香りや風味を楽しむものです。ココナッツオイルとは正直、相性がいいとはいえません。ココナッツオイルにも、ほんのり独特の香りと風味があるため、本来のだしの香りと風味の邪魔になってしまうからです」