■この秋、竜田―富岡間が6年ぶりに運転再開
651系普通列車の下りいわき発は9時22分と14時42分、上り竜田発は10時03分と15時24分で、“午前便”と“午後便”に分けた格好だ。いわき―竜田間の所要時間は約34分である。
いずれも竜田で代行バスに一応接続しているが(遅延発生時は接続なし)、651系普通列車と代行バスの乗継で原ノ町駅方面へ向かうことができるのは、下り午前便のみ。ほかは隣の富岡駅までである。
なお、2017年10月14日にダイヤ改正を行ない、651系普通列車は2往復のままダイヤの見直しが行なわれる。特急〈ひたち〉2往復との乗り換え時間も上り1本を除き大幅に短縮されるほか、1週間後の10月21日から竜田―富岡間の運転再開に伴い、運転区間もいわき―富岡間となる。
併せて富岡―浪江・原ノ町間の代行バスも大増発され、いわき―仙台間は磐越東線経由の“遠回り”がほぼ解消される見込みだ。
651系普通列車は、常磐線の完全復旧に向けたシンボル的な存在といえる。しかし、長期の運用を想定していないのか、先頭車のLEDヘッドマークは尾灯を除き無表示、車内の旅客情報案内装置も肝心の次駅案内などを表示せず、車両自体に“活気”がない。福島県だけではなく、東北全体を盛り上げる意味でも、“元気な姿”で運行することを心より望みたい。
取材・文/岸田法眼