■お局様の生態(1)「お局様の御心」
お局様の攻略法を考える前に、まずはその生態に迫りたい。お局様は年齢・性格・職場などによって、いくつかのパターンが存在している。これは周知の事実であり、他のWEBサイトでも書き記されていることなので、今回は割愛。心理カウンセラーの両人にお局様の生態について聞くと、もっと根源的な、ある共通点が見受けられるという。それは、
「お局様は、心が満ち足りておらず、不安定な心理状態にある」
のだそうだ。これを説明するため、美佳さんは「心理的な2つの次元」の話を始めた。
「心理的に見ると、心には2つの次元があります。
(1)存在しているレベル「Being」
→存在が受け入れられ、愛されているか。
(2)行動しているレベル「Doing」
→能力・やること・仕事。
この2つが満たされていると、心は安定するのですが、お局様の場合、「Being」が満たされていない可能性があるのです。「Being」が満たされていない心理状態の場合、どんなに仕事を頑張っても、満ち足りるのは「Doing」の次元です。どんなに仕事で成果を出しても、心の別次元にある「Being」は満ち足りることはなく、心は安定しません」。
■お局様の生態(2)「なぜBeingが欠落してしまう?」
では、なぜお局様の御心から「Being」が欠落してしまうのだろうか。それがなぜ「お局様化」につながるのだろうか。この答えを求めてお二人に質問したのだが、ここでお二人は頭を抱えてしまった。充隆さんが答える。
「それに関しては、それぞれの過去や人となりを見つめ、何があってBeingが欠落してしまったのか、しっかり見極めないと何とも言えません」。
これに続けて美佳さんも答えた。
「あくまで一般論の範囲ですが……親からしっかりとした愛情をもらっていなかった可能性も考えられます」。
人は乳幼児期に「Being」のレベルで、親から無条件に愛され受け入れられる体験が必要不可欠。この体験がないと、子どもの心は不安定になる。非行少年を思い描いてもらえれば分かりやすいだろう。心の安心や愛される体験が足りていないのだ。その結果、「満たされない心」と化していく。
あくまで一般論の範囲なので、すべてのお局様がそうとは絶対に言いきれないが、親からの愛情不足が満たされない心を生みだし、そのままオトナになりきれずに大人になってしまい、職場に紛れ込んだ可能性が考えられるそうだ。