シンプルなだけでなく、普遍的で「素」を追求したデザインを持つ無印良品の家具たち。そんな無印良品が、個人宅だけでなく、本格的にオフィスにその活躍の場を増やすことになった。4月18日から、共同開発のオフィス向け家具の販売を始めると同時に、専任のアドバイザーがコーディネートサービスも開始したのだ。そこで良品計画のインテリアアドバイザーにコンセプトや経緯、コーディネートサービスについて伺った。
■無印良品が共同開発でオフィス向け家具販売をスタート
商いを通して「感じ良いくらし」の実現を進める良品計画が今年4月、新たな商品をリリースした。その「感じ良さ」を働く場でも実現するため、オフィス向け収納やワークデスクを、内田洋行と共同開発したのだ。国産木材を使用することで、森林の環境保全や林業の活性化を視野に入れている。もちろん、無印良品が得意な、効率的・美しさ・素材のぬくもりなどの特徴も反映されている。このオフィス家具を効果的に用いた心地良い環境づくりにより、「ワークスタイル改革」を提案していく。専任アドバイザーが店頭や現地で総合的なコーディネートを行なうサービスも始まっている。ただの商品展開だけでない、新たなオフィス作りを主眼するものだ。
■オフィス空間も暮らしの一部。実現を目指すのは「感じ良いはたらく場」
今回、共同開発されたオフィス向け家具のコンセプトは「感じ良いはたらく場」。無印良品 有楽町のインテリアアドバイザーマネージャー林 高平さんに、サービス提供に至った経緯やコンセプトについて詳しく聞いた。
「働く行為は一日の3分の1の時間を占めています。働く空間も暮らしの一部に含まれるのではないかと考え、プロジェクトがスタートしました。オフィスをいくつか見学しましたが、物があふれ、無機質なスチール家具を使った空間が多くありました。これを見て、整然としていて使いやすい、より居心地の良いオフィスにするためには、無印良品の考えを反映した商品と、オフィス作りのフローが必要だと考えるようになりました。
『整然さ』は物を探す効率を上げ、『居心地の良さ』は自分の働く場への愛着を生み、整えることで生まれた『余白』はコミュニケーションの場として活用できます。私たちの目指す『感じ良いはたらく場』を実現することで、働き方も変えることができます。こういったワークスタイル変革の手法は様々ですが、無印良品だからこそできる方法で行なっていきます。そして、働き方を変えるメリットを、利用者の方々に簡潔に伝えていきたいと考えています」