そこで今回、筆者積年の念願がかない、同乗運転となったわけだ。本当は運転そのものをしたかったのだが、講習を受けてからでないと資格がない。特別に運転体験者に同乗させてもらったのだ。
向かって右側に立たれているのが、運転体験者の茅野さん。東京・葛飾で開業される現役のお医者さんである。茅野さんは2年前に鉄道の運転体験がしたくて探したところ、いすみ鉄道と同施設が候補となり、新幹線を利用すれば比較的近いこともあり、ロクサンの運転体験に参加されたという。
以来、延べ108回の運転体験をこなされた。61歳になられる茅野さんもまた、子供の頃からの鉄道ファン。若い頃は周遊券で全国の鉄道の旅をしたという。
左側が指導をされている武井俊明さん。昭和42年(1967年)3月に国鉄へ入社され、横川機関区へ配属。昭和44年(1969年)10月に機関助士となり、その後、高崎機関区を経て昭和48年(1973年)7月に機関士として横川機関区に配属されたという。50年あまりもロクサンと関わってきた、超ベテラン機関士だ。
碓氷峠で一番気をつかったのが、489系特急「能登」12両フル編成を併結するときだったという。また、同地は霧が発生しやすく、神経を使ったとのことだ。碓氷峠廃線後は高崎運輸区に務め、2008年に引退された。EF58形の重連でオリエントエクスプレスを運転したり、機関車だけではなくE231系も運転されたという。
とうとう、筆者がロクサンへ同乗する時が来た! 今回はEF63 24に乗せていただくこととなった。同機が乗車場に入線してくる! 小学生の頃の憧れが、現実になろうとしているのだ!!
運転体験者の茅野さんはベテランのため、車両の連結の体験もできる。相手はなんと! 国鉄ヨ8000形貨車なのだ!!
昭和49年(1974年)から昭和54年(1979年)まで製造された国鉄の事業用貨車で、主に車掌車として利用された。あぁ、懐かしい!