蛇足ながら、郵便局の開業初日などでは、普通の消印を押してもらいに行くユーザーもいる。どの趣味でも「初日」と「最後」は“一生モノ”なのだ。
■日本全国の郵便局を完訪した人はいない
現時点、日本全国の郵便局(約24,000局)を完訪した人はいない。貯金非取扱局があるほか、宮内庁内郵便局は関係者を除き、立ち入りができないからだ。この先も快挙を達成する人は、同庁の関係者を除き現れないだろう。
政府が提唱した「ゆう活」(夏の生活スタイル変革=ゆうやけ時間活動推進)は定着しそうもないが、こちらの「ゆう活」(郵便活動)は昭和の時代から人々のココロをつかみ、地味ながら「趣味」として確立した。
ユーザーにとって郵便局とは、れっきとした観光地なのである。
取材・文/岸田法眼