で、1.6Lか2Lかだが、ほとんど街乗りというなら1.6i-Lアイサイトでも十分満足できると思えるが、XVが本領を発揮するアウトドアやウインタースポーツを楽しむべく全天候下、路面を問わないロングドライブの機会が多いというなら、より快適で上質な走りが味わえる2Lを推す。車内の静粛性に貢献する遮音ガラス、左右独立温度調整フルオートエアコンが備わり、シートにおしゃれなオレンジステッチが施されるのは2Lモデルのみだからでもある。
2.0i-Lと2.0i-Sはタイヤサイズ(17/18インチ)、パワーシート、LEDランプの標準化の有無、アルミペダルの装備などが異なり、価格差は19万4400円。もっとも高価な2.0i-Sでも267.84万円だから、魅力的すぎる戦略的価格設定としか言いようがない。
そうそう、新型スバルXVのラゲッジルームはインプレッサスポーツと同一だが、ハッチバックモデルとして容量、特に高さ方向のゆとりたっぷり。例えばゴルフバッグ3セットが積載でき、後席を倒したときのフロアの広さはワゴン並みで、中大型犬用のクレートが余裕で入るスペースだ(フロア幅1090mm、通常奥行820mm、後席格納時奥行1390mm、高さ最低777mm)。
もちろん歩行者用エアバッグやアイサイトver.3を含む先進安全装備も満載。つまり、新型スバルXVは手頃なサイズのオールマイティな本格クロスオーバーSUV。人や荷物はもちろん、ペットを乗せて天候、路面を問わずドライブを安全快適に楽しめる最高の1台なのである。
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。