■トマトに含まれる「リコピン」の吸収率を高める食べ方は?
動脈硬化を防ぎ、将来に備えるためにも、トマトは積極的に摂取したいもの。特に善玉コレステロールを増やす「リコピン」をより効果的に摂取できる食べ方があるという。吉田さんはこう教えてくれた。
「リコピンの吸収率を高めるトマトの摂り方として、“油と一緒に摂ること”“加工すること”“加熱すること”を提案しています」
●油と一緒に摂る
「リコピンは油に溶けやすいため、トマトをオリーブオイルなどの油で調理したり一緒に食べたりすると、吸収率が向上します。例えば、トマトジュースと牛乳を一緒に飲むとリコピンの吸収率が向上することが分かっていますが、これも、牛乳に含まれる脂質の影響によると考えられます」
●加工する
「トマトを加工してジュースなどにする過程でトマトは細かく破砕されます。すると、トマトの細胞が壊されリコピンが細胞の外に出されるため、リコピンの吸収効率が向上します」
●加熱する
「トマトを加熱することで、吸収が高いといわれている“シス体”のリコピンが増えることが分かっています。また、加熱することでトマトの細胞が壊されると、リコピンが細胞の外に出てくるため、リコピンの吸収率が向上します」